Log of ROYGB

はてなダイアリーが廃止されるので、引っ越しました。

はい・いいえ・ありがとう

はてなブックマーク注目の記事で紹介されていたhttp://www.asahi.com/national/update/0304/TKY200703040205.htmlの【asahi.com:「『はい』以外言うな」 富山の冤罪男性に取調官-社会】に関して。

逮捕後、思い直して、検察官と裁判官に対し一度は否認した。その後、県警の取調官から「なんでそんなこと言うんだ、バカヤロー」と怒鳴られた。翌日、当番弁護士にも否認した。すると、取調官から白紙の紙を渡され、「今後言ったことをひっくり返すことは一切いたしません」などと書かされ署名、指印させられた。「『はい』か『うん』以外は言うな」と言われ、質問には「はい」や「うん」と応じ続けたという。

http://www.asahi.com/national/update/0304/TKY200703040205.html


不謹慎ながら「ガラスの仮面」を思い出しました。演劇の訓練で「はい」、「いいえ」、「ありがとう」の3語しか答えることが出来ない状態で会話を成立させるというものです。相手は何でも話すことができて、さらにどうにかして3語では答えられないようにしようとします。例えば「コーヒーと紅茶のどちららにする?」といった具合です。
主人公の北島マヤは、そんな状況にもかかわらず、最後まで「はい」、「いいえ」、「ありがとう」の3語しか使わずに会話を成立させてしまいます。しかし、「はい」と「うん」だけでは無理でしょう。


もうひとつ連想したのは、米軍の兵士が日本で犯罪を起こした場合の特別扱いに関してです。検索して見つけたhttp://mytown.asahi.com/okinawa/news.php?k_id=48000159999990529にあるニュース「asahi.com地位協定、司法摩擦の様相 - マイタウン沖縄」を引用します。

「なぜ黙秘するのですか」「裁判では本当のことを言おうと思っていたのでは」。15日、那覇地裁201号法廷。「日本の司法制度に不信感がある」と述べ、「黙秘」を連発するブラウン被告に検察側が尋ねた。
被告は「(日本で)黙秘権を行使すると、いかに自分に不利になるかという、まさにこれが一例だ」と応じた。


 一貫して無罪を訴える被告側は「日本ではまともな裁判を受けられない」と、拘置所から米連邦地裁に人権救済を申し立て、弁護人も「日本の保釈制度は国際的に遅れている」とメディアに不満を訴えた。

(略)

裁判で焦点となっている「供述の任意性」は、まさに米側が求める「取り調べの透明化」に直結する。沖縄弁護士会新垣勉会長は「今の地位協定は、米兵に特権を認める不平等な内容だ。しかし、米側が求める弁護人の立ち会いなども容疑者の人権を守るためには必要だ」と話す。

http://mytown.asahi.com/okinawa/news.php?k_id=48000159999990529


なんというか、米兵の特別待遇を問題にするのではなくそれ以外の普通の日本人の待遇を米兵並にした方がいいような気もしてきました。ただ、これをもって日本の警察や司法が前近代的で、アメリカは人権に配慮しているのと手放しで賞賛するのかというとそうでもありません。以前に書いた「映画のような事実」でも紹介しましたが、再度紹介します。ジョークではありますが、笑いが成立するには多少なりともこういった傾向があるのかもしれません。


http://d.hatena.ne.jp/TERRAZI/20040508/p4「TERRAZINE - 『米国警察事情?』」
http://k.excite.co.jp/hp/u/toushowboy/?pid=001103&yid=&SSL=「一番すごいのは」