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自殺が許される場合

http://anond.hatelabo.jp/20081012024228の「自殺をしてはいけない理由」を読んで自殺が許される場合について考えてみました。
すぐに思い浮かんだのは安楽死です。これも自殺の一種と考えるならば、国によっては法律で認められている自殺ということになります。
それ以外だとなかなか難しいのですが、他殺が認められる場合から連想してみました。他殺が認められるのは、正当防衛、緊急避難、死刑執行くらいでしょうか。警察官による犯人の射殺もありますが、これは死刑に近い印象があります。


緊急避難が成立する場合に、あえて他人を助ける行為というのはありそうです。前にも書いたのですが、映画「タイタニック」のラスト近くで海に投げ出された主人公は、自分ではなく恋人を木片の上に載せました。法律上の緊急避難の考え方から言えば、相手を押しのけて自分が木の上に載ったとしても罪には問われません。
冷たい海中に身体が浸かっていれば、そう遠くないうちに凍え死ぬことは予想できます。それを逃れる手段はあります。それをしないということは、自殺でしょうか。
もっと一般的には、沈む船から逃げる救命ボートに自分以外の人を先に載せるのはどうなんだろうとか。食べる物が無いときに、子供に先に食べさせて親が死んでしまうのはどうかとか。


小説などには自らを犠牲にする行為がよく見られます。昔話で火の中に飛び込んだウサギの話、宮沢賢治の「グスコープドリの伝記」、それから「幸福な王子」。キャプテンフューチャーシリーズの「宇宙囚人船の叛乱」にも自己犠牲としての死が登場します。それからティプトリーの「たったひとつの冴えたやり方」にも。
こういったことはフィクションの中だけであって欲しいものです。




以前に書いたもの
なぜ人を殺さなくてはいけないのか
幸福王子