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電気と力

電気と力の関係について。
ビリヤードのボールが、別のボールに当って、当てられた方のボールが動き出す。これは力が伝わったからなのですが、この力はつきつめると電気が関係しています。物質を構成しているのは分子、そして分子は原子から成り立っています。原子の中心にある原子核はプラスの、周囲の電子はマイナスの電荷をもっています。原子核の大きさは、小さな原子と比べてもさらにものすごく小さいのものです。電子はそれよりもさらに小さく、現在の科学でわかっている範囲では大きさを持たない存在です。だから原子はスカスカの存在なのですが、その大きさを保っているのも電気の力です。原子が結びついて分子になったり、分子が結びつくのも電気の力です。何かを押して動かす場合に、力が伝わる仕組みも電気が関係しています。


力が伝わる速度は、それほど速くありません。長い棒の端を押せば、瞬時に反対の端も動くように思いますが、実は時間がかかります。力が伝わる速度は、音が伝わる速度と考えるとわかりやすいと思います。
空気中だと音は秒速340m位で伝わりますが、固体だともっと早く秒速数千メートルにもなります。でも光の速さよりはずっと遅くなります。電気の流れる速さも光と同じです。
金属の棒などの端に力と電気を同時に加えると、力が伝わるよりもずっと早く電気が伝わるのですが、これはどうしてなんでしょう。最初の方に書いたとおり、力が伝わる仕組みもまた電気的なものです。それなのに、その伝わる速度は電気よりもずっと遅いわけです。いったい何がちがうのか不思議です。
電気の流れというのは、電子の移動なんですが、電子自体の動く速度は電気の速度よりもずっと遅いわけです。金属の球が何個かぶら下がっていて、両端のボールが順番にカチカチ動くオモチャ*1がありますが、あんな感じでボール自体の動きよりも早く電気が伝わるのです。でも、それならば力だってもっと早く伝わっても良いように思うのです。


参考リンク:カチカチボールの図解有り
wikipedia:運動量保存の法則


参考リンク:電気の伝わる速さについての説明
http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/velocity.htm「電気の伝わる速さ オーディオ雑学帳 その7」

*1:カチカチボール、カチカチ振り子とかいうらしい。