Log of ROYGB

はてなダイアリーが廃止されるので、引っ越しました。

無限は無い

人力検索はてなの質問から。

対角線論法が駄目だと思います.無限は無い,あっても一つだと思います.
1.二進法で表した,自然数区間[0,1)の実数とを考えます.
2.二進法で表した整数を区間[0,1)の有理数に1対1に対応させます.たとえば110101を0.101011といった具合にします.(対称になっているのです)
3.n桁以下の自然数(0も含みます)について,2^n個の自然数があり,それらに2^n個の区間[0,1)の有理数が1対1対応します.
4.log2_n(nの底が2の対数)はnの極限をとると当然無限です.(log2_nが任意の自然数より大きくできるということです.n=2^(N+1)とおけばlog2_nはNより大きいです)
5.以上よりもれなく実数と対応するといえます.
自然数濃度と実数濃度は同じではないでしょうか.

http://q.hatena.ne.jp/1224941448


2ちゃんねるの書き込みなどで「お前は俺か」というのが定型フレーズとしてあるみたいですが、この質問を読んだときにそんな言葉が頭に浮かびました。
似たようなことは前に何回か書いたことがあるのですが、二進数を使って表記した自然数を反転させるというのだったらこの辺。

しかし自然数を表記するのに無限の桁を使うことを認めると、実数と対応させることが出来てしまいます。やりかたはいたって単純で、小数点以下第一位の数が一の位、第二位が十の位、のように続けていった数を実数に対応させることです。見た目としては小数の「0.」を取り除いて、左右を反転させたものになります。これが一対一対応することについては、特に説明の必要もないと思います。

http://d.hatena.ne.jp/ROYGB/20080114#inf


無限の桁を使うことを認めると、とことわっているのは、通常の自然数の定義では無限の桁を使うことは認められていないからです。でもこれも不思議なことで、自然数は無限にあるというのに、どの自然数を表記するのにも有限の桁で足りるということを理解するのは難しい。


対角線論法の否定ということについて書いたのはこれ。有限桁のどれかが違えば数の値も違うけど、無限桁の場合はどれかが違っても値が違うとは限らないということです。

そう考えると、対角線論法を否定することも出来てしまいそうな気もしてきます。自然数に対応しきれない実数という、対角線を使って創られる小数点以下第n位の値がn番目の小数と違う数が新しい数であるとは限らなくなるからです。nが有限の値の場合は、小数点以下第n位の値が違えば小数の値にも差が生じます。しかしnが無限の場合は、小数点以下第n位の値が違っても小数の値は変わらないからです。

http://d.hatena.ne.jp/ROYGB/20080126#decimal


別の書き方をすれば、2つの無限小数があった場合に、両者の有限の桁の値は全て等しいが無限桁では違いがある。この2つの数の値は同じか、それとも違うのか。と、いうような質問にすることもできます。