Log of ROYGB

はてなダイアリーが廃止されるので、引っ越しました。

直流給電

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/TOPCOL/20090106/163634/の「直流給電に対する17年前の思いこみ - 日経エレクトロニクス - Tech-On!」に関して。


今現在はほとんどが交流の給電です。ある程度の規模で直流が使われているものとしては電車と電話が思い浮かびます。
電車は、直流モーターを使う都合上として直流の給電が選択されたんだと思います。比較的新しい新幹線などは交流によって給電されています。
電話の場合はどうして直流になったのでしょう。音声信号と重ね合わせる都合から言えば直流が使いやすかったのでしょうか。他には耳に聞こえない位の高い周波数を使うことも考えられますが、技術的に難しかったかも。ちなみにADSLなどで音声よりも高い周波数が信号を伝えるのに使われています。


直流で給電する場合に、では何ボルトにするか、コネクタの形状はどうするかなどを解決する必要があります。
個人的には12Vを自動車用のシガープラグ互換で給電するのがわりと実用的なのかなと思います。
http://d.hatena.ne.jp/REV/20090106/p1の「REVの日記 @はてな 12V」では否定的に書かれていますが、普及率から言えばわりと可能性はありそうな気がします。飛行機などでも、座席にシガープラグ互換のコネクタがある場合もあるし、使用する電子機器も自動車で使うアダプタがある場合が多いからです。


12V以外だと、電子機器用には5Vとか、12Vのバッテリーに充電することも考えて13.8Vや15Vなんてのもあるか。あとは24V、48Vなどの高い電圧も、電圧降下や大電力の供給の面からは有利かも。ただし電気保安法では36Vを超えると資格が必要になるなど面倒なので、36Vがひとつの壁になるような気も。


電力を必要とする部分は優先で供給、そうでない小型の機器は非接触で充電というように分けることもできるか。
接触の充電の共通化のニュースも少し前にありました。

携帯電話やゲーム機、デジタルカメラといった製品を平らな台の上に置くだけで、機器の種類やメーカーが違っていても充電できる共通仕様の「充電パッド」が2010年前半にも商品化される見通しとなった。

 オランダ電機大手フィリップスや充電池最大手の三洋電機オリンパスなど欧米とアジアの約10社が08年末、標準規格の検討を始めた。今後、国内外のメーカーに幅広く参加を呼び掛ける方針だ。

 パッドは、水にぬれやすい電動歯ブラシなどで実用化されているワイヤレス充電の仕組みを利用する。パッドと充電池内部にそれぞれ入れたコイル間の電磁誘導によって充電するため、一般的な携帯電話の充電器などと違い、機器と直接つなぐ必要がない。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090101-OYT1T00167.htm


電磁誘導による給電は、必然的に交流になります。両者が共存する可能性も勿論あるのですが、新たな直流交流の戦いが始まるかもしれません。


昔に行われた直流と交流の戦いについては、前に「直流交流」というエントリーで紹介した「交流電流の発明」が参考になるかと思います。