脳死での提供に丸をしても心臓死では提供されない
ドナーカードには、丸をすることで臓器提供の意思表示ができるようになっています。
- 脳死の場合に臓器提供をする。
- 心臓死の場合に臓器提供をする。
- 臓器提供をしない。
この3つのうちから、どれか一つを選んで丸をするものだと思っていました。しかし、そうではないというのを知って驚きました。
1.の脳死の場合に臓器提供をするという項目に丸をした場合には、心臓死での臓器提供の意思は無いとみなされます。心臓死での臓器提供を希望する場合には2.の項目にも丸をする必要があります。だから1.と2.に丸をするという状態もあるわけです。どれか一つを選ぶのではなく、あてはまるもの全てに丸をするという複数選択だということです。
参考リンク http://www.sia.go.jp/~fukushima/Hoken/zouki/01.html 「健康保険証の臓器提供意思表示欄について」
今まで、1.の脳死で臓器を提供するを選んだ場合には心臓死でも臓器提供をするという意思表示になると思っていましたが、それは違うということです。実際に記入している人がどうしているでしょう。
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20090212#p1の「健康保険証の裏がドナーカードになっていた - NATROMの日記」にドナーカードの画像が2つありますが、上のカードは1.と2.に丸がされていて、下のカードは1.だけに丸がされています。
まとめると、ドナーカードの記入としては大きく分けて4種類が考えられます。*1
- 1・に丸をして、脳死の場合だけに臓器提供の意思表示をする。
- 2.に丸をして、心臓死の場合だけに臓器提供の意思表示をする。
- 1.と2.に丸をして脳死および心臓死の場合に臓器提供の意思表示をする。
- 3.に丸をして、臓器提供をしないという意思表示をする。
3つの項目を自由に選べるとした場合には、1.と3.を選択とか、2.と3.を選択、すべてを選択、すべてを選択しないという場合も考えられますが、その場合は矛盾する意思表示になります。*2
わかってしまえば簡単ですが、わからないと難しいような気がします。それによってドナーの善意が生かせない場合も出てくるのではないかと思いました。脳死の場合に臓器提供をしようと考える人が、心臓死の場合には臓器提供をしないというのは考えにくいですが、ドナーカードの1.だけに丸をしている人はわりと多いのではないでしょうか。
心臓死の場合にも臓器提供の意思があるひとは、2.にも丸をする必要があります。