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ゲームと確率の話

入社試験で行われたゲームに必勝法があるのかということについて考えてみます。http://d.hatena.ne.jp/kanoke/20100218#p1の「就活の選考でライアーゲームやらされた」で紹介されていたもの。

90 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 19:10:59.65 id:cb2xaOdf0
これまでのルールまとめ
1.会場には8人の就活生がいて、【7並べ】をする
2.8人全員に3億円(普通の紙が1枚1億)が渡された。1億払えばパスする権利があるが、なくなった瞬間落選
3.カードが6枚ずつ配られる
4.各自そのカードは数字が全て揃っている。マークは必ずバラバラ
  例1:654321 例2:8910111213 
5.順番にカードを出して行くんだけどAorKを出せた人は+2億円が貰える
6.パスができない(金がなくなる)瞬間、落選
7.全員が1枚orパスで出し終わる→休憩15分→再開 の流れ
8.二次選考に進むためには6億円以上必要
9.落選したやつのカードはその場に出される

これでいいか?

http://blog.livedoor.jp/roadtoreality/archives/51486670.html


これも必勝法は存在しないことはある程度容易に想像できます。将棋のように二人の勝負で考えるとわかりやすいのですが、誰にでも使用可能な必勝方があったとして、両方がそれを使ったらどうなるのかということです。将棋の場合だと、もし必勝法が存在するとしたら「先手の必勝法」か「後手の必勝法」のどちらかしかありません。


8人で行うこのゲームの場合は、総額40億円と必要な6億円から、最大でも6人しか勝てないことがわかります。最低でも2人は負けるので、全員に適用可能な必勝法が存在しないことは明らかです。将棋の場合と同じように考えれば、「1番手の必勝法」などは存在するかもしれません。
>486で出された全員でジャンケンして勝つ6人を選ぶというのは、確率的にみた最大の勝率を得ることができるという点では優れていると思います。


確率を超えた勝率も不可能とは限りません。これがルーレットなどの確率的なゲームと、将棋などの違いです。将棋の勝率が、勝つか負けるかの半々になるのは腕前が均衡している場合だけです。
しかしこのライアーゲームの場合、相手の負けが自分の勝ちに直接関係無い点が将棋などとも違います。自分以外の7人が落選したとして、自分が勝ちとは限らないわけで、6億円を集めることができるかどうかが勝利条件です。


勝つための方法は思いつかないのですが、負ける方法というか勝率を減らす行為はいくつか思いつきます。
まず、パスのときに支払われた1億円は、場から消えてしまうので総額を減らして全体の勝率を下げます。5回のパスで5億円が失われた35億円では、最大で5人しか勝つことが出来ないからです。
落選した人が持っていたお金や、AやKのカードで得られるはずのお金も場から失われてしまいます。
だから全体の勝率から考えると、パスや落選といった確率を低下させることは好ましくありません。