おさんどん

おさんどんという言葉をご存知でしょうか。二十代半ばの女性に「おさんどんしてるんですか？」と聞いたらおさんどんを知らなかった、という話を聞きました。
この１例をもって、最近の若い人はおさんどんの意味を知らないということはいいきれないのですが、おさんどんという言葉は最近は使われないのかなとか、そもそも食事の用意のことをどうしておさんどんと呼ぶのだろうかという疑問をもちました。

辞書によると、おさんという言葉に女中や下女といった意味があり、おさん殿からおさんどんになったということのようです。
では「おさん」が女中なのはどうしてかというと、江戸時代の大奥の御三の間に由来するようです。御三の間という部屋に詰める女中がいて、部屋の呼び名がそこではたらく女中の呼び名になったようです。そして御三の間に詰める女中が台所仕事をしていたことから、そういった仕事をする人、さらには仕事そのものをおさんどんと呼ぶようになったみたいです。