アンケートと回答と真実味

アンケートに関するニュース２つに関して。

厚生労働省の研究班は、去年４月から５月にかけて、生後数か月の乳児が１人いる全国の女性およそ９３００人に子育ての状況を尋ね、２人目の子どもを希望するかどうか調べました。
その結果、夫が子どもと遊んでいると答えた妻は、そうでないと答えた妻より、２人目の子どもを希望する割合が３．１５倍高かったほか、夫が育児をすると感じている妻は、そう感じていない妻より２．９１倍高かったことが分かりりました。一方、経済状況にゆとりがあると感じている妻とそうでない妻とでは、１．１３倍と大きな差はありませんでした。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140112/k10014437771000.html

２人の子供がいる人に聞いたほうが有益なんではないかなと思いました。子供が１人の人が２人目の子供を希望するかを聞くのは、独身の女性に結婚したいかを聞くようなものです。たとえばいい人がいたら結婚したいと答えた独身女性が多かったとして、それがどの程度真実味があるんだろうと疑ってしまいます。それよりも実際に結婚している女性に、どうして結婚を決めたのかを聞いたほうが現実に裏づけされている分だけ信用度が高いのではないでしょうか。
子供の場合も同じで、実際に２人子供がいる人にどうして２人目を考えたのかを聞けば、より現実味のある解答が得られるように思います。さらに言えば、生後数ヶ月という手のかかる赤ちゃんのいる女性に、現在の子育てについて聞くのではなく将来の２人目の子供のことを聞くのが適当なのかという観点でも何かずれているような気がしました。

次のニュースは都知事選挙について。

本紙は二月九日投開票の東京都知事選挙を前に、都政や国政に関する世論調査を行った。投票について「必ず行く」と「たぶん行く」と答えた人が合わせて９３％に上り、関心の高さを示した。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014011302000127.html

過去の都知事選の投票率を考えれば９３％というのが真実味の薄い回答だということは容易にわかります。回答と行動に違いがあるか、サンプルに偏りがあるのではないかという疑いが生じます。そう考えると、この調査結果をそのまま信じてしまうのはちょっとどうかと思います。
過去の都知事選で投票したのかどうかというのも質問に入れておけばどうだっただろうというのも考えました。前回の投票率と、前回の選挙に行ったのかという質問の回答を比較すれば、より正確に回答の真実味を知ることが出来ます。