Log of ROYGB

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現実に存在する無限について

「「無限」という概念を子どもにわかりやすく教えるためにはどう説明すれば良いのか? - GIGAZINE」(https://gigazine.net/news/20180808-how-to-explain-infinity-to-kids/)で無限について説明されていますが、それは数学でそう定義した架空の無限の話です。進んだ数学では、公理という仮定によって実際に存在しないものでも考えることができて、それはそれで素晴らしいことではあるとしても子供にそれだけを教えるのはどんなものかと思いました。

現実には無限は存在しないとしても、現実の延長線上で考えることもできます。
たとえば、
1/2+1/4+1/8+1/16+…
のようにどこまでも続く足し算を考えてみます。どこまでも続く、つまり無限に足し算を行うことになるのですが、実際には無限の足し算を行うことはできません。
しかし、もし無限に足し算をしたらいくつになるのかという答を求めることはできます。


実際の物で考えてみると、ボールを1メートルの高さから落として跳ね返り、半分の50センチの高さまでもどってきたとします。その次には50センチの高さから落ちて、今度は25センチの高さまで跳ね返ります。これがどこまでも続いていくとすると、跳ね返る高さを半分にしながらも無限に続いていくことになります。
実際には無限に続くことはないのですが、もし無限に続いたとしてもボールが上下に動いた距離の合計は無限に計算しないでも求めることはできます。


ボールを投げた場合を考えて見ます。最初に投げた速度が速いほど遠くまでとどき、ある速度になると地球を一周してもどってくることになります。空気抵抗などが無いとすれば、そのボールは人工衛星みたいにいつまでも飛び続けます。
もっと速い速度で投げると、地球から飛び出してしまいます。そしてある速度以上になると地球からどこまでも遠くに飛んでいってしまいます。これも実際には太陽などの引力があるのでそうはならないのですが、もし宇宙に地球とボールだけしか無かったと考えると、ボールはどこまでも無限に飛んでいくことができます。


こういったことが現実と関連した無限の説明になるのではないでしょうか。