Log of ROYGB

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グラフで見るローレンツ変換2

表計算ソフトを使ったグラフでローレンツ変換を理解しようとする試みの続きです。今回は二隻の宇宙船が出てきます。

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図1:二隻の宇宙船の出発時の配置

こんな感じで基準点の宇宙船1と、1光先にいる宇宙船2が同時に出発します。今回も速度は半光速です。
グラフにするとこんな感じです。前と同じように横軸は時間で単位は秒。縦軸は位置で単位は光秒です。

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図2:二隻の宇宙船の移動のグラフ

光は宇宙船1と同時に発射されて、2秒後には宇宙船2に追いついています。

次にローレンツ変換をしたグラフです。

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図3:ローレンツ変換をした宇宙船1視点でのグラフ

宇宙船1の視点なので、宇宙船1の位置は0のまま変わりません。宇宙船2も相対速度が0なので位置関係はかわりませんが、時間が少しずれていることがわかります。
宇宙船2の位置は約1.16で、これが宇宙船1との距離になります。
静止している状態だと二隻の宇宙船の間隔は1光秒だったのが、ローレンツ変換後は約1.16光秒と、少し広がっています。これは不思議なことです。

ローレンツ短縮という、ローレンツ変換を単純化して長さを求めるやり方があります。そのローレンツ短縮だと光の速度に近づくにつれて宇宙船の長さが短くなります。
宇宙船1と2を長い宇宙船の先端と船尾だと考えると、ローレンツ短縮がはたらいて長さが短くなるはずです。しかしローレンツ変換で計算した結果だと1.16光秒と広がってしまいます。これはどうしてなんでしょう。




 

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