Log of ROYGB

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グラフで見るローレンツ変換5

今回はローレンツ短縮があるのだというのを、ローレンツ変換から導き出してみようと思います。
場面としては静止している基準点と、1光秒づつ離れた2つのステーションがあり、光速の半分で動いている宇宙船がいます。

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図1:基準点と2つのステーションと宇宙船

グラフにするとこうなります。横軸は時間で単位は秒。縦軸は基準点からの距離で単位は光秒です。

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図2:基準点からみたステーションと宇宙船

基準点から1光秒ステーションの距離は1光秒で、1光ステーションから2光秒ステーションまでの距離も1光秒です。そう配置したのだからあたりまえですが、これを0.5光速で進む宇宙船を基準にしてローレンツ変換するとこうなります。

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図3:宇宙船基準でのステーション


この場合に基準点から1光秒ステーションまでの距離は約0.87光秒です。1光秒ステーションから2光秒ステーションまでの距離も同じ。
つまり静止状態だと1光秒だった距離が、移動視点からだと約0.87光秒になったのだから約0.87倍になったわけです。この0.87倍というのがローレンツ短縮の式から求まる値で、宇宙船から見たステーションの間隔は確かにローレンツ短縮しているということになります。

前回の1光秒はなれて進む二隻の宇宙船の場合と違う結果になるのは、二隻の宇宙船の距離を半光速で進んでいる時点でのものを使ったからだと考えられます。静止状態で1光秒の距離であることと、半光速で動いている時に1光秒の距離であることは違うのでしょう。
ちなみにステーション間の距離を光の移動時間で計算すると0.58光秒と1.73光秒と前々回の宇宙船間の距離とも違う値になるので、これも違うのだという傍証になるでしょう。*1

ローレンンツ短縮が確かに存在するということは、光の速さに近づくにつれて長さが縮むということです。現代の技術でも粒子加速器で陽子などを光速に近い速度にすることは可能ですが、加速器の中での粒子は縮んでいるのでしょうか。

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図4:加速された粒子は縮むのか

もっと考えれば光の速度で進む光子は球状ではなく、前後にペチャンコな円板の形なのでしょうか。









*1:宇宙船間の距離との比はどちらも約1.16になるので、ローレンツ変換後の宇宙船間の距離が約1.16光秒になるのと関係してると思います。