Log of ROYGB

はてなダイアリーが廃止されるので、引っ越しました。

「僕は聞いたことはありません」という便利な言葉

はてなブックマークの最近の人気記事で紹介されていたhttp://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20061031/112784/にある「いじめが自殺につながる日本の「空気」 (宋文洲の傍目八目):NBonline(日経ビジネス オンライン)」に関して。

子供のいじめは中国の学校にも、米国の学校にもあります。しかし、中国や米国の子供がいじめに遭い、自ら幼い命を絶ったという例を僕は聞いたことはありません。


この“僕はきいたことはありません”というのは便利な言葉だなと思いました。いじめがあったとされる学校関係者なども使ってそうです。きいたことがないのが事実なら、実際に何がおこっていようとうそにはならないからです。


アメリカの学校での自殺で思い出したのはコロンパイン高校での銃乱射事件です。この犯人の高校生達は最後に自殺しています。カナダでも似たような事件はあったようです。他にも少し頑張って調べれば似たような事件や、違う事件が見つかることでしょう。


中国についてはよく知らないので、日本について少し調べてみました。文部科学省の統計によれば、7年連続でいじめを主な原因とする自殺はゼロです。

文科省の統計によると、平成元年度以降、公立小中高の児童生徒の自殺者は計2415人。この間に「いじめが主な原因」と認定されたのはわずか17人だった。

http://www.sankei.co.jp/news/061021/sha003.htm「Sankei Web > 社会 > いじめ自殺、7年連続「ゼロ」に疑問の声(10-21 0323)」より引用)


(追記)
海外でのいじめを主な原因とする自殺について調べてみました。特に頑張ったわけではなく、単にURLの末尾に"?P=1"がついているために別のブックマークになっているものを見つけて、そこのコメントを見たのがきっかけです。

2006年11月02日 marusato9365 海外のいじめ 海外にいじめ自殺はあり社会問題。いじめを語りながらいじめに興味がない・利用対象である典型の人/自分語りにいじめ利用は便利なのか?bullying(いじめ)で例はすぐ見つけられる/(一例)http://www.bullyonline.org/schoolbully/cases.htm

http://b.hatena.ne.jp/entry/http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20061031/112784/?P=1より引用)


いじめによる自殺を意味している"bullycide"という単語もあるようです。手元の英和辞典には載っていなかったので、比較的新しい単語かbully+cideの造語かもしれません。bullyが「いじめ」でcideが「…殺し」のような意味みたいです。そのまま直訳すると「いじめ自殺」ではなく「いじめ殺し」になりそうですが、suicideが「自殺」なのと文脈から判断するといじめによる自殺の場合と殺しの場合の両方の意味があるみたいです。Wikipediaの項目にもbullycideはあるので下にアドレスを書いておきます。


Wikipediaのbullycideのページ http://en.wikipedia.org/wiki/Bullycide