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自由診療

はてなブックマークで紹介されていたhttp://www.hokkaido-np.co.jp/news/life/47948.htmlの「奈良、札幌の受け入れ拒否 「受診しない妊婦にも責任」(09/07 18:10)」に関して。

「病院や役所ばかり責められるけど、妊娠六カ月まで医者に行かない妊婦がそもそも悪い」

 札幌市内の総合病院の産婦人科で働く四十代の男性医師は、奈良の女性の自己責任を問う。奈良の女性も、札幌で五回以上受け入れを断られた女性五人も、全員に産科の受診歴が無かった。

 「妊娠したかなと思ってから出産まで約二百八十日。その間、一度も受診しないというのは確信犯ですよ」。札幌市産婦人科医会の遠藤一行会長も語気を強めた。

 通常の患者は妊娠の兆候に気づいた時点で産科にかかる。容体が急変しても、119番通報すれば、かかりつけ医に運ばれる。国民健康保険なら一人三十五万円の出産育児一時金も支給される。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/life/47948.html


保険の適用から判断する限り妊娠は病気ではないのですよね。妊娠して産婦人科の診療を受けた場合に、健康保険は適用されません。これは、インフルエンザなどの予防接種を受けたり、健康診断を受けたりするのと同じで自由診療になるわけです。自由診療が多いといわれている歯医者でも保険診療はできるというのに、妊婦は保険診療を受けることはできません。まあ記事にあるように出産後に一時金が出るのは確かです。国民健康保険だけでなく、他の健康保険でも一時金は支給されます。死産でも支給されます。あと、面白いといってはなんですが自然分娩でない異常分娩の場合などには保険が適用されます。だから、帝王切開で出産しても、支払額は自然分娩に比べてそれほど多くなるわけではないようです。妊娠自体は病気ではないが、何らかの異常があった場合は病気になるという判断なのでしょうか。
昔は自宅で出産することが多かったようだし、現在でも助産院を利用する人がわりといるようです。しかし、助産院の場合でも提携の産婦人科で診察を受けることが多いでしょう。
それなのに、妊婦の診療には保険が適用されません。これでは検診するべきだという言葉にも、インフルエンザの予防接種を受けましょうとか年に一度は健康診断を受けましょう程度の説得力しか無いようにも思えます。これだけ妊娠で産婦人科を受診する人が増えているのに、依然として健康保険の適用をしないというのは、確信犯なのでしょうか。

また、以前にも書きましたが妊娠しているけれどもそれに気が付かないということも実際にあるようです。


以前に書いたもの
妊娠に気づかない