Log of ROYGB

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チケット価格の経済

http://deztec.jp/design/07/12/27_economics.htmlの「即完売の人気チケットはオークション方式で売るべきだと思うけど……」に関して。これと似たような説と、それに対する経済学的な反論というか説明について読んだのを思い出しました。
『嘘ばっかりの「経済常識」』という本で、その112ページからの「巨人戦はいつでも満員なのに、入場料を引き上げないのは世間の非難を恐れるからか?」という部分です。10年くらい前の本なので、巨人戦が例にあげられています。
需要が過剰なのに値段を上げないことに対して経済的合理性からの説明として2つあげています。まずはゲーリー・ベッカーという経済学者の論文によるもので、社会的活動としての消費サービスの需要者には、他の多くの人が消費するから自分も消費するという傾向があるという説明です。これはリンク先にも書かれている人気のバロメータというのと同じことでしょう。
もうひとつは著者の考えで、ダフ屋からチケットを買うような人はごく少数だとう説明です。多くの人は値段に敏感で、値上がりにより見に行く回数を減らしたり他の娯楽に流れる可能性があるので、需要の価格弾力性が大きいのではないかということのようです。

検索して見つけた参考リンク
http://www.rku.ac.jp/~choi/zemi/2001/981180/zemiron.htm チケットのネット販売における成功要因
http://seminar.econ.keio.ac.jp/tamada/research/mitasai/2007/sports.pdf スポーツの経済学
http://www.murc.jp/artspolicy/newsletter/no17/17_5.pdf 欧州音楽祭事情