Log of ROYGB

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天動説が正しい世界

天動説と地動説という天体に関する2つの法則のうち、地動説が正しいということは観測によって確かめられています。では、天動説が正しいと観測によって確かめられる世界はあるのでしょうか。


地球が太陽をまわっていると考えるのが地動説です。厳密な話は抜きにして、どうして地球が太陽をまわっているのかというと太陽が地球よりも重い*1からです。だから地球と月の場合では、軽い月が重い地球をまわっています((ちなみに月の太陽に対する軌道を考えると地動説にも周天円が出てくる。))
では同じ重さの2つの天体の場合はどうなるのか、ということを考えると軽い星が重い星をまわるという説では説明できません。2つの星の重心を、どちらの星もまわるという説明はもう少し正確なので、同じ重さの場合も説明できます。最初の説明は、2つの星の重さが大きく違う場合の近似にすぎません。*2とはいっても近似が成立する範囲ならば問題はないので、以下もこれを使います。


さて、太陽が地球よりも重いから地球が太陽をまわる、つまり地動説の世界になっているわけだから、地球が太陽よりも重ければ天動説の世界になるわけです。ただ、地球よりも軽い太陽では光や熱を発しないので役に立たないし、太陽よりも重い地球も通常ならばありえません。


天動説が成立する世界1
重さの違う2つの恒星による連星の、重いほうの恒星に造られたダイソン球。この場合はダイソン球の方が重いので、軽い方の恒星が周回する天動説が成立。


天動説が成立する世界2
地球と月のような星が恒星から独立して存在して、月を何らかの方法で人工太陽化すれば地球を太陽がまわる世界になる。


どちらの場合も、ダイソン球や人工太陽をつくれる程の技術があれば天動説や地動説に悩む必要もないので、何らかの理由で知識が失われたとか、他からつれてこられたといった設定にすればいいのかな。

*1:正確には質量が大きいだけど。

*2:だから地球が太陽をまわるという地動説の説明も同じ意味で近似。