Log of ROYGB

はてなダイアリーが廃止されるので、引っ越しました。

日食

日食を見ることの出来る地域はごく限られています。これは、月の大きさが小さい為です。アシモフの書いた「夜来る」というSFには惑星全土で見ることのできる日食が登場します。こんなことが起きるためには、月の大きさが地球よりも大きくないとダメでしょう。


大きな月によって、広い地域で日食を見ることができたとして、それはあまり見て楽しいものではないかもしれません。太陽が大きな月ですっかり隠されてしまったら、ただ暗いだけです。皆既月食が起きているときの月面では、地球によって太陽が隠されているので日食になっているのですが、地球の見かけの大きさが太陽よりも大きいために地球での日食よりもつまらないものになるでしょう。それでも地球には大気があるので、散乱された光によって周囲が明るく見えるかもしれません。


皆既日食では、月によって太陽本体が隠されるために、普段は見えないコロナを見ることができます。月の見かけの大きさは、偶然としては不思議なほど太陽の見かけの大きさに近いです。これは大きさの比と、距離の比がほとんど同じになっているからです。
地球と月の距離は、少しずつ長くなっているので、昔はもっと月が大きかったはずです。大きな月は太陽本体だけでなく、コロナの一部も隠してしまったことでしょう。また、遠い未来には月が小さくなるので、皆既日食は起こらなくなってしまうかもしれません。
その場合でも、宇宙空間で適切な位置に存在することが出来れば、皆既日食を見ることが可能でしょう。だから宇宙旅行が一般的になれば、皆既日食のありがたみも薄れるかもしれません。


コロナグラフという装置を使えば、円盤によって太陽が隠された人工的な皆既日食とでもいうものを見ることができます。ただ、地上では大気の散乱による光が邪魔なので、なるべく標高の高い山の上などで使われているようです。


そういえば来週の「仮面ライダーディケイド」に「仮面ライダーブラックRX」が登場するのは、日食にタイミングを合わせたんでしょうか。



参考リンク
乗鞍コロナ観測所
wikipedia:コロナグラフ