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100度のお湯と空気

同じ100度の温度でも、お湯だとヤケドするし、空気だと別に平気です。これはお湯と空気の持つ熱エネルギーの量が違うからです。
空気の場合は、ほんの少ししか熱エネルギーを持たないので皮膚を少ししか暖められません。持っているエネルギーを失うと、温度が下がってしまいます。
お湯は空気と比べれば多くのエネルギーを持つので、皮膚の温度をヤケドするくらいまで上げることができます。
空気ではやけどしないということは、温度だけがやけどの条件ではないということです。皮膚の温度が重要なのです。


体感温度というものもヤケドの場合と似ています。体感温度というのは、風がある場合に無風の状態に比べて温度が低く感じたりするというものを表すものです。これは人の感覚が元になっているのですが、失われる熱エネルギーで考えても説明可能です。
空気自体はそれほど熱を伝えないので、無風状態ならば身体に接している空気が温まることで熱が逃げにくくなります。
風によって冷たい空気が次々に供給されると、体から失われる熱は無風のときよりも多くなります。無風の状態でも、温度が下がればそれだけ失われる熱の量も増えるので、風があることは温度が下がるのと同じ効果をもたらすわけです。
風によって冷却能力が上がる現象は、パソコンのCPUファンなどにも利用されています。