Log of ROYGB

はてなダイアリーが廃止されるので、引っ越しました。

宇宙をデバッグする神

創造主としての神と無限

この世界をつくりだした創造主としての神が存在したとして、その能力が無限つまり全能である必要性は無いのではないかと考えられます。比喩的な意味での無限の能力、太陽エネルギーが無限であるのと似たようなかたちで創造主の力は無限であると言うことはできるでしょう。しかし、太陽エネルギーは膨大であっても有限です。さらに、数十億年の後には失われてしまうのだから、時間的な意味でも無限ではありません。
宇宙全体にしたところで無限に広がる宇宙というのもやはり比喩的な意味であって数学的な無限ではなく、非常に広いけれども有限の大きさであるわけです。有限の宇宙を作り出すのならば、全能ではない有限の能力の持ち主でも可能でしょう。

プログラムとデバックモード

コンピュータのプログラムにはデバッグモードというのが備えられていることが多いです。不具合を見つけたり修正したりする目的で使うもので、任意の場所でプログラムを停止させたりデータを書き換えたりといったことが可能です。
人間が作り出したプログラムにデバッグモードが存在するならば、創造主が作り出した世界にも同様なものが存在しても不思議ではありません。これは必ずしも世界がコンピュータ的なものによるシミュレーションであるということではありません。洗濯機や電子レンジのような家電製品にもサービスマンが修理の時につかうデバッグモードのようなものが存在します。ある程度複雑なものを作り出す場合に、それをメンテナンスすることを考えておくのは一般的なことです。

蟻の巣観察キットと高次元

蟻の巣の観察キットというのがあります。平べったい透明なケースに土のかわりのゼリーを入れて、蟻の巣を観察しやすくしたものです。平面状に制限された蟻の巣は、面に垂直の方向から見ることで全体を把握できます。
地面の中の三次元的な蟻の巣をそのまま観察する方法はないのでしょうか。一つ上の次元が存在すれば三次元の立体的な構造を平面を観察するかのように一望することができ、蟻の巣だけでなくあらゆるものが把握できるはずです。まるで蟻の巣観察キットを見るかのように、世界の状態を観察できるわけです。

巻き上げられた次元

相対性理論によれば、この宇宙は三次元の空間に一次元の時間を加えた四次元の時空間として扱えるようですが別の次元があるとする理論も存在します。超弦理論とよばれるものがそうです。超弦理論では非常に小さな紐状の超弦が全ての物質の源であるとしているのですが、数学的に矛盾が出ない為には四次元ではなく十次元や十一次元の時空を必要とするようです。四次元よりも多い次元については非常に小さくて我々には観測できないとされています。宇宙ができたときに小さく巻き込まれたと考えられていて、それを観察によって確かめるには非常に大きなエネルギーが必要になります。ただし現在の粒子加速器のレベルではとうてい到達できないほどの高エネルギーが必要なので、当分の間は確認不可能でしょう。
ところで、巻き込まれた次元からこちらを観察することは可能なのでしょうか。

宇宙をデバッグする神

この世界をつくりだした創造主としての神が存在したとして、自らの作り出した結果を観察し必要ならばコントロールするデバックモードのような機能も世界に備えておいた可能性はかなり高いのではないかと思います。そして、三次元の空間と一次元の時間を一望にする為の高次元が存在すれば世界を観察しやすいというのも確かです。さらに、この世界には何故だかわからないけれども我々には観察のできない次元が6つか7つ存在することが超弦理論によって予測されています。
超弦理論が予測する巻き上げられた次元に世界を作り出した創造主が存在して、こちら側を観察している。と想像することもできるでしょう。小さく巻き上げられているのも観測には好都合で、ば数億光年といった非常に長い距離であっても対応する巻き上げられた次元でほとんど同時に観測できるほどに縮小されているとしたら宇宙全てを一望することもできるわけです。
そして宇宙を観察して、プログラマーデバッグするように不具合を修正しているのかもしれません。