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身体刑と体罰

現在の日本では百叩きなどの身体刑は無くなり、刑務所などに入れる自由刑や罰金のような財産刑がほとんどです。過去には日本や多くの国で身体刑が行なわれていましたが、だんだん少なくなってきているようです。しかし、げんざいでも身体刑を行なっている国もあります。どちらかというとあまり近代的ではない国で身体刑が残っているというイメージがあるのですが、シンガポールのように経済の発達した民主国家でも身体刑が残っている国もあります。


シンガポールは、学校での体罰も認められています。これはそれほど意外ではなく、身体刑を認めるかどうかと体罰を認めるかには関連があるような気がします。
体罰を認めるといっても勝手気ままな暴力が容認されているわけではなく、教育省がガイドラインを決めているとのことです。

学校教育における生徒の躾についてシンガポールの教育省はガイドラインを出しています。その中で鞭打ち(capital punishment)*1についてこんなふうに 規定しています。


1) 鞭打ちは6回を限度とする。
2) 他の方法で体罰を加えない。
3) 鞭打ちの場所は手の平またはお尻に行う。
4) 鞭打ちの対象は男子だけとする。
5) 体罰を受けた生徒名、体罰を科した教師名、非行の内容、 鞭 打ちの回数、
   日時を記録しておく。
6) 保護者へ報告する。

 鞭打ちを科すかどうかは学校の風紀委員会で検討され、決定されます。担任の教師が独自の判断で体罰を加えることは許されません。教師が逆上して子供を 叩くことはありません。鞭打ちは野蛮な行為に見えますが、実は子供の安全には十分に配慮がなされています。

http://www.jas.org.sg/magazine/yomimono/mimi/mimi0508.html


法律違反にたいする刑罰と同様に、学校における体罰についても決められた手順で行なう限りは正当性があり警察に捕まったりはしないそうです。また、シンガポールの家庭のなかで鞭が使われることもわりと多いようですが、家庭内の行為に対するガイドラインや決まりのようなものは無いみたいです。

*1:capital punishmentだと死刑という意味なのでcorporal punishmentの間違いかも。