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「泣いた赤鬼」は二度泣く

注意:文中で「泣いた赤鬼」の内容にふれています。

「泣いた赤鬼」のタイトルは結末を表しているのだけれども、読み終わるまではそれがわからない。ネタバレなのだけど、それが読まないとわからないという意味でミステリー小説でいうミスディレクションがうまく使われていると思います。
物語の最初の方でも赤鬼は人間と仲良くすることができずに悲しい思いをします。読者はタイトルの泣いた赤鬼というのは、人間と仲良く出来なくて悲しんでいる赤鬼のことだと思わされてしまいます。そして物語が進んでハッピーエンドかと思わされたところにどんでん返しがやってきます。最後で赤鬼が泣き、これがタイトルの「泣いた赤鬼」の意味するところなのですが、それがわかるのは最後まで読んでからとなるわけです。