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はてなダイアリーが廃止されるので、引っ越しました。

善意による迷惑

善意から行われることが、対象者にとって迷惑になる場合があるというのはいろいろなところで言われていることです。しかし、それが善意の対象となる側から発言されるのは珍しいと思いました。
下に引用する、長岡市の防災計画に関するニュースは、一般からの救援物資を不要としている点で、この珍しい実例になるのではないでしょうか。

一般からの救援物資不要、長岡市が防災計画に明記へ

「善意」仕分けできず。救援物資が山積みされたままだった長岡市内の倉庫(昨年7月) 2004年10月の新潟県中越地震で被災した長岡市が災害時に原則、一般からの救援物資を受け付けない方針を決め、12月にも「市地域防災計画」を改定して明記する。

 同地震では大量の物資の仕分け作業が追いつかず、処理が課題となった。物資の調達は応援協定を結ぶ自治体や企業などに絞る。「一般からの救援物資不要」を防災計画に盛り込むのは極めて異例。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061116it06.htmより引用)


記事によれば救援物資の多くは特別に送料が免除された郵便局の「ゆうパック」で届いたとありましたが、救援物資を送ることがあまり良くないということならば、この送料免除というのも止めたほうがいいかもしれません。民営化して経費削減の為に渡りに船と廃止したりして。でも募金の送金手数料は無料のままにして欲しい。これは銀行もそうなので大丈夫かな。
しかし、NTTのやっている募金電話ではしっかり手数料がとられるから募金の場合は手数料無しとは限らないかもしれません。他はどうかというと、はてなポイントをつかった「はてな義援金」の場合はポイント送金手数料はかかりますが、その手数料相当額がはてなより募金されるみたいです。ニフティのやっている募金で、受け取った金額にプラスして募金されるというのも見たことがあります。
募金する金額が同じなら、手数料がかかるものよりもかからないもの、さらに金額にプラスされるものの方が最終的な募金額が多くなるので効率的な気がします。そんなような話ではユニセフ募金でも、「日本ユニセフ」に募金するより、国連ユニセフ大使の黒柳徹子さんの募金口座を通じて「ユニセフ」に募金したほうが効率的だというのもあります。赤い羽根共同募金でも、街頭募金などでは募金額に応じた協力金のようなものがあとで支払われることになるので、同じ額なら直接振込みなどで募金したほうが本来の目的に使う額が多くなるはずです。ただ、考えすぎて募金しなかったりしたら何もしないのと同じです。年賀ハガキにも寄付金付きの物があったりします。特に募金を意識しないで、絵が描いてあるからなどの理由で寄付金付年賀ハガキを使う人もいるかもしれません。もし善意が無かったとしても、寄付されたお金は善意の募金と同じくらい役に立つでしょう。


ところで「募金」という言葉は、寄付金を募るという意味なので「募金を受け付ける」はよくても、「募金する」のように使うのは本来の意味からしたらおかしいのかもしれません。あと「義援金」は本来「義捐金」と書くというのも思い出しました。一年ほど前にhttp://d.hatena.ne.jp/trivial/20051222/1135179760に書いてあるのを読んで初めて知ったんですが。


(追記)
寄付金を募るという意味だったら「募金を受け付ける」も変かも。「募金活動」を「寄付金を募る活動」と言い換えることはできでも、「募金を受け付ける」を同じように言い換えることはできないからです。ところで、今まで「募金」をどういう意味でとらえていたかというと、名詞としては「寄付金」と同じような意味だけど、「募金する」の場合は「寄付する」だと品物も含まれるから「お金を寄付する」という感じかな。