お椀
はてなブックマークで紹介されていたhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080226-00000931-san-sociの「お椀、正しく持てますか? 中高年にも広がる作法の乱れ(産経新聞) - Yahoo!ニュース」に関して。
正しいとされるお椀の持ち方が紹介されています。写真もあってわかりやすいのですが、どうやってその状態にもっていくのかという説明も欲しいところです。
- 両手で椀を持ち上げる。
- 右手で支えつつ、左手をずらして親指を椀の縁に、残りの4本の指で糸底を支える形にする。
- 右手をはなす。
箇条書きにするとこんな感じになるのではと思います。でもこれでは不十分です。椀を持っただけでは食べられないので箸の持ち方も必要です。
箸単独で持つ場合はこんな感じでしょう。
- 箸を右手で持ち上げる。
- 左手を箸に添えて、右手の位置を整える。
- 左手をはなす。
椀と箸の場合も、この応用になるのでしょう。
- 両手で椀を持ち上げる。
- 右手で支えつつ、左手をずらして親指を椀の縁に、残りの4本の指で糸底を支える形にする。
- 右手をはなす。
- 箸を右手で持ち上げる。
- 箸を左手の指の間もしくは指と椀の間で固定し、右手の位置を整える。
- 左手をはなす。
箸や椀を置く場合にはこの逆の手順で行うわけです。椀を持ちながら別の物を食べるのもよくなさそうだから、持ちっぱなしというわけにもいきません。なかなか手間のかかることです。
同じ記事から。
そして「戦後の混乱や洋風化で、和食の作法は乱れる一方ですが、器を持ち上げる食事は日本独特の文化。長い伝統に培われた作法を、生活が豊かになった今こそ大事にしたい」と小倉さん。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080226-00000931-san-soci
日本と同様に箸を使う中国や韓国でも器は持ち上げないし*1、フォークやスプーン、ナイフを使う西洋料理でも原則的には器は持ち上げません。でも取っ手の付いたスープカップの場合は持ち上げて飲むこともマナーに反しないはずです。
- 作者: サトウサンペイ
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1982/03
- メディア: 文庫
- クリック: 11回
- この商品を含むブログ (7件) を見る
(27日追記)
食事をしながら考えたら、お椀の汁を飲むときは左手だけよりも両手で持つ方が自然に感じられました。箸は持っていてもいいけれども、持っていないほうが美しい形のような。
*1:だからレンゲやスプーンを併用するのかも。