「子どもを花粉症にしないための9か条」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090223-00000004-cbn-sociやhttp://www.cabrain.net/news/article/newsId/20729.htmlで紹介されている「子どもを花粉症にしないための9か条」に対する批判を書いてみます。

1. 生後早期にBCGを接種させる
2. 幼児期からヨーグルトなど乳酸菌飲食物を摂取させる
3. 小児期にはなるべく抗生物質を使わない
4. 猫、犬を家の中で飼育する
5. 早期に託児所などに預け、細菌感染の機会を増やす
6. 適度に不衛生な環境を維持する
7. 狭い家で、子だくさんの状態で育てる
8. 農家で育てる
9. 手や顔を洗う回数を少なくする

まずタイトルの「花粉症にしないため」というのが少しおかしいと思います。９か条を守ったところで花粉症にならないとは限らないからです。花粉症になる確率を減らすというのが事実だとしても、花粉症にしないとまでは言いうと大げさで「花粉症をへらすための９か条」くらいが妥当ではないでしょうか。

きょうだいの数とアレルギー疾患発症頻度に関しては、第1子の発症頻度は6.3%だが、第2子は4.9%、第3子は3.1%と、第2子以降は発症頻度が下がる傾向が見られた。

http://www.cabrain.net/news/article/newsId/20729.html

子だくさんの状態というのが、上に引用した調査結果だけから出されたのならばこれも疑問です。第１子の発生確率が高いのだとしたら、兄弟がいても長男長女の発生確率は高いからです。子だくさんにした場合に、後から生まれる子供のアレルギー疾患発生頻度が下がったとしても、最初に生まれた子供に対する効果はありません。
ただし別の調査があって、第１子がひとりっ子の場合と弟や妹がいる場合で発生頻度が違うなどの結果があるのならば妥当です。

その他には適度な不衛生というのがどうとでもとれる項目です。問題があった場合に、それは「適度」はないとか逃げるには便利でしょうが、もう少し具体的な内容が欲しいところです。他の項目が、その具体的な内容なのかとも思いますが、それならばこの項目は無しにするか、適度に不衛生な環境にするために○○するのようにした方がわかりやすいかと思います。

それからこれは記事の書き手の問題なのかもしれませんが、“将来、子どもが花粉症で苦しまないようにするためにはどうすればよいか”といった親に不安を与えて煽るような書き方をするのは全く感心しません。