Log of ROYGB

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発電に関して

http://blackshadow.seesaa.net/article/116000412.htmlの「幻影随想 毎日新聞がフリーエネルギー詐欺に引っ掛かっている件について」で取り上げられてる話について。

昨日疑似科学関連のニュースをつらつらと見ていたら、こんな記事を見かけた。
毎日新聞は相変わらず疑似科学にまるで免疫がないようだ。
この程度のネタを笑い飛ばせない記者には、特許とか新製品とか取材させないほうがいいよ。>毎日新聞

http://blackshadow.seesaa.net/article/116000412.html


今回のような無から有を生み出す第一種永久機関が存在しないことくらいは常識としてわかっていて欲しいという気持ちはありますが、難しい面もあるのかなと思いました。
周囲からエネルギーを奪って動作する物は第二種永久機関として、これまた存在しないのですが、これと似ているように見える物は存在します。水飲み鳥という玩具や、自動巻きの腕時計などは、科学的に見ても何の問題もありません。

発電床は、スピーカーに用いられる「圧電素子」と呼ばれる直径35ミリの円盤状の部品を1平方メートル当たり約600個敷き詰めている。電気を振動に変えて音を出すスピーカーの原理とは逆に、人が踏んだ際の振動で電気を生み出す仕組みだ。

 設置面積は約90平方メートル。1人通過で100ワット電球を0・01秒、1日トータルで約80分点灯させる500キロワット秒の発電量を見込む。蓄積されていく発電量は、改札そばのディスプレーで表示する。

http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20365284,00.htm


この発電床も、無駄になっているエネルギーを有効に活用する方法のひとつでしょう。
逆に、原理的には有効であると思われても、実はインチキな物というのも存在します。

判決によると、産経新聞社の秘書室長らは05年2月、会社役員と会食した。その際に「プロペラパワー」という装置を売り込まれた。会社役員は「小型モーターを内蔵していて、それにつながっている棒やひもで携帯電話をぐるぐる振り回して充電できる」と説明。産経側は、新聞の販促グッズとして採用し、同年5月にモーターの開発費などのために5千万円を預けた。

http://www.asahi.com/digital/mobile/TKY200902030155.html

何らかの運動のエネルギーを使って発電するという原理は、科学的に全く正当なものですが、発電量が実用になる程えられる場合ばかりとも限らないということでしょう。
次は、わりと微妙な話。

現在、同社の車両の1台に、試験的に風力発電による携帯電話充電機能を搭載した車両が導入されている。車体の屋根に搭載されたあんどんにプロペラが内蔵されており、これが走行中に回転することで蓄電器に電力が蓄えられて携帯電話が充電できるという仕組み。同社によれば、ソーラー充電よりも風力の方が効率が良いのだという。充電は無料で利用できる。

http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/23944.html


風力発電によって得られる電力の元は車のエンジンによる運動エネルギーだから、発電した分だけガソリンの消費も増えるので意味が無いというのが否定する場合の考え方。エネルギー保存の法則からも正しいように思えます。

しかし、それを言うのならタクシーにもともと付いている行灯も燃費を悪化させているのでしょうか。その他の車の形状なども関係あるし、窓を開けると空気抵抗がアップするので燃費を悪化させるのでしょうか。

空気抵抗が燃費に影響を与えるというのは、科学的に見ても間違いのないところではあると思います。でもそうすると「車の空気抵抗を減らして燃費アップ」のようなグッズがあって空気抵抗を減少させるのが確かなら燃費の改善も科学的に間違いの無いことだとなるんでしょうか。

といったことを考えていると、最初の風車による空気抵抗の増加があったとしても、それによる燃費への影響も無視できる程度のものではないのだろうかと思えてきます。