Log of ROYGB

はてなダイアリーが廃止されるので、引っ越しました。

意識とプログラム2

脳の状態をコンピュータでシミュレートして意識が生じるとすれば、意識はプログラム可能ということになる。シミュレートはできるが、意識は生じないという意見もある。この場合は、シミュレートは哲学的ゾンビになるのか。
現状ではシミュレートは出来ていないので可能であるかどうかは不明で、シミュレートは不可能であるという意見も。


シミュレートできないという意見も大きく2つに分けられ、科学的な理由によるものとそうでないもの。
科学的な理由でないものというのは、非物質的な魂など科学では説明できない何かがあるとするもので、この場合は科学的な説明は不可能。
シミュレートできない科学的な理由のひとつは、脳の活動に計算では不可能なものがあるというものでベンローズがこの意見。量子的な何かが意識を発生させているのではという仮説。これだけではなく、人間が考えて理解もできるけれど非計算的であると思われる具体例も出しているのがベンローズのすごいところか。


(追記)
脳が単なる物質であり動きも物理的なものでしかないのならば、シミュレート可能で意識も生じるというのが一番納得しやすい考えか。シミュレートした場合には意識が生じないとするならば、生じない原因についての説明が必要。
とはいえ、極端な例として紙と鉛筆で計算してシミュレートしても意識は生じるんだろうかとか考えるとよくわからなくなる。
ベンローズのとなえる脳の中にある量子的な動作によって意識が発生するという説にしても、その量子的な部分もシミュレートする方法は無いんだろうか。計算を行う現在のコンピュータでは出来ないとしても、ある種の量子コンピュータでシミュレートできる可能性はありそう。コンピュータでは擬似乱数は発生できても真の乱数を作り出すことはできないのだけど、乱数発生用のハードウェアを追加することで乱数を作り出すことも可能になる。これと似たような形で、脳内の量子的な動作用の素子を追加することによってシミュレート可能になるのでは。