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ジョン平、ぼく、きみ

最近読んだ「ジョン平とぼくときみと」に関して。「ジョン平とぼくと」に始まるシリーズの4作目にして初の短編集です。しかし、題名が似たようなのは間違いやすそうな感じです。順番にならべるとよくわかります。

  1. ジョン平とぼくと
  2. ジョン平と去っていった猫
  3. ジョン平とぼくらの世界
  4. ジョン平とぼくときみと

最初にジョン平がくるのはお決まりとしても、「ジョン平とぼく」まで含むのが4冊中3冊です。kれで次の巻が「ジョン平とぼくときみと去っていった猫」とかだったらさらにややこしくなりそうです。

第一話の「ジョン平と1つの指輪」はジョン平が活躍します。第二話の「ジョン平と地下室の幽霊」でもジョン平の力が役に立ちそうな気もしますが、このときは思いつかなかったのでしょう。時間的には二話の方が前になります。
第三話が「雨の日の三葉」はで、第一話と第三話にそれぞれ一と三の数字が入っているのがなんかおもしろいです。第四話が「寧先生と帰ってきた財布」です。題名からわかるように財布を落とした話ですが、その前に起きた事件が半ページほどであっさり片付けられているのが少し残念でもあります。224ページの冗談のような場面にも、それらの物を使用する可能性があるということを考えると仕事の大変さや危険性が推察されます。
第五話の「タンスターフルの食卓」のタンスターフルは、無料の昼食などないという意味の英語の文の単語の最初の文字を続けたものです。ハインライン小説にでてきます。鈴音がハインラインを読んでいる可能性もありますが、浜野から聞いたという方がありそうです。もしくは浜野の使い魔ダガーあたりが「無料の昼食などないのだ。」などと言いそうな感じです。
第6話「クスクスは夕日を浴びて」は今までの主要なキャラクターが脇にまわった外伝的な話です。

続巻が出るかどうかはわかりませんが、今回登場しないエンダーなどもいるのでまだまだ話は作れそうです。進藤信輝の活躍する話なども読んでみたいです。読みたいと思う人が多ければ人為選択がはたらいてそうなるかもしれません。ジョン平とぼくとシリーズの世界では魔法によって人為選択がはたらくのですが、こちらの世界でも人為選択が働く場合もありそうです。過去に、最後の事件で終わりになったホームズ物の続編が書かれたという例もあることですし。