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アフリカという国は無い

アフリカでは飢えた子供が云々といった話を目にすると、アフリカという国は無いなあと思います。アフリカ大陸という言葉はあるし、アフリカ大陸にある国をまとめてアフリカと呼ぶことはありますが個別の国の名前すら意識しないで十把ひとからげにすることは、近くからではなく遠くから見て言っているという印象を強めます。

ところがユニセフでも「アフリカ干ばつ緊急募金」というのでアフリカという呼び方をしていたので、すこし驚きました。

栄養不良で衰弱した子どもたちに追い討ちをかけているのが、マリ北部で始まった紛争と、ニジェール川流域など各地で広がり始めたコレラです。ユニセフは、命にかかわる栄養不良の子どもたちへの救命治療を最優先で進める一方、コレラの感染拡大を防ぐための浄水剤の配布、治療用テントの設置など、新たに必要となった支援を全力で行なっています。子どもたちの命を守るため、さらなる資金が緊急に必要です。

日本ユニセフ協会|アフリカ干ばつ緊急募金


内容を読めば、具体的な国や地域そして問題の詳細についても書かれています。また具体的な被害を受けている子供の実例も紹介されていて、これは同情心をかきたてて募金を集める効果も狙っているのでしょうが、なぜ同情心がかきたてられるかというと遠い国とかもっといえば国もわからないどっか遠くにいるアフリカの子供たちよりも、名前を出して具体的に紹介されると身近に感じられるからなんでしょう。


逆に、個別の具体例だけあって全体を見通す立場が無いなあと思うこともあります。日本の貧困問題に関する記事で、困っている人の具体例を紹介するばかりでそれ以上のものが何もないように思えるものがあります。
そういったことを考えていくと、具体的な身近な位置からの目線と、広い範囲を把握する遠くからの立場のどちらもあった方がいいんだろうと思います。