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万物理論

http://d.hatena.ne.jp/michiaki/20061227の「追試や反証ができるものが科学、と言っておいたほうがいいと思う」に関してというか、そこで引用されているhttp://d.hatena.ne.jp/michiaki/20061104#1162640123の『「とげとげ」と「ねばねば」のはなし のつづき』に関して。

ここで、「もうこれ以上分割できない」という最小の粒子がついに見つかったとしましょう。すると、私たちには「“それ“(最小粒子)がいったいなんであるか」はわからないのです。だって分割できないってことは「内部構造を持っていない」わけですから。“それ”について言えることはもう、なにもないということになるのです。

これを最初に読んだときは、これ以上分割できないというのはどうやってわかるんだと思いました。ある時点で分割できないとしても、それがこれ以上分割できないことを意味するわけではないからです。歴史的に見れば原子が最小粒子だと思われていたり、電子や陽子、中性子などが最小粒子だと考えられていたこともあるわけです。
しかし、もし最小粒子が何らかの方法で発見証明されたら、それに関する理論が究極の物になりそうだとも思います。全ては最小粒子の相互作用で説明できるというわけです。
そうなったら科学の進歩はそこで終わりかというとそんなことも無いと思います。将棋やチェス、囲碁などはその基本ルールは明らかで単純です。しかし、実際のゲームを理解するのには基本ルールだけではとても無理でしょう。一定の初期状態からの、単純なルールによる遷移、その結果は有限でしかありませんが、それがまるで無限に広がっているようにも感じられます。
同じように、宇宙の初期状態と基本ルールがわかったとしても、すべてがわかったなどどはとてもいえないような気がします。


万物理論 (創元SF文庫)

万物理論 (創元SF文庫)