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年金

はてなブックマークの最近の人気記事で紹介されていたhttp://www.tez.com/blog/archives/000916.htmlの『「年金を受け取れる権利」なんて、もともと存在しない』に関して。ここに書かれていることとは逆に、年金に加入して掛け金を払うというのは、将来年金を受け取る権利を買っているのではないかと思います。同じwikipediaから引用して説明してみます。

日本の年金制度は、現役世代の保険料負担で高齢者世代の年金給付に必要な費用を賄うという世代間扶養の考え方を基本に賦課方式により運営されているが、近年、経済の長期的停滞の下で人口の少子高齢化が急速に進行している。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B4%E9%87%91


年金の給付を受ける高齢者というのは、年金に加入していた人たちです。この人たちが年金をもらえるのは、年金をもらえる権利を年金に加入することによって手に入れたからです。つまり権利を買ったのです。
世代間扶養というのは、うそではないけれどもごまかしがあります。年金に加入していなかったり、期間が足りないなどで世代間扶養を受けられない高齢者もいるからです。世代間扶養を基本とするならば、扶養を受けられない高齢者がいるのはおかしいということになります。同様に、年金に加入せずに扶養を行っていない若者もいます。
また、積み立て方式では無いことによるメリットもあります。インフレなどに強いこと。それに過去の例から推察すると一般的な生活水準の向上に合わせて、支給額も増額される可能性もあります。


法律で決めれば何でもできるというのはその通りだと思います。だから年金に加入しなくても、将来年金がもらえる可能性だってあります。個人で将来のために貯金していたとしても、それがすべて国に没収されることだってそういう法律ができたとすれば当然そうなります。まあ、こういった「法律」で決めればなんとでも出来るとう考え方にあまり実用性は無いでしょう。


銀行なども預金者から集めたお金を、企業や人に貸すことで運営されています。これだって集めた金を右から左にわたすと解釈することも出来ます。Aさんの預けたお金をBさんが借りていると考えて、AさんがBさんを扶養していると考えることも出来なくはないですが、ちょっと変わった考え方です。一般的にはAさんは銀行に預金していて、Bさんは銀行からお金を借りていると別々に考えます。
年金に関しても、若いCさんが年金に加入しているのと、高齢のDさんが年金を受け取っているのは別に考えることができます。Cさんは自分が将来年金をもらえる権利のために支払いをしているわけです。正確には年金をもらえる可能性の権利なのでしょうが、それをいったら銀行の預金なども可能性です。そして、Dさんが年金を受け取っているのは過去に加入していて受給資格を満たしているからです。銀行からお金を借りるときに必要なのは、担保だったり返済能力があるかということです。もちろん銀行にお金を預けるひとが誰もいなかったら無いお金を借りることは出来ないのですが、銀行からお金を借りるのにそんなことを考える人はいません。