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外来語規制

http://d.hatena.ne.jp/trivial/20070719/1184780067の「一本足の蛸 - 異世界と外来語」に関して。

1. 異世界の言語を日本語に翻訳する際に外来語が混じっていてはいけないという理由はないということ
2. にもかかわらず異世界ファンタジーで外来語が忌避される傾向があるのは、外来語の導入により翻訳レベルではないところで問題が生じる*1からだということ
3. 仮に異世界ファンタジーで外来語を忌避する考えをとることが、その世界を異世界だと認めていないということなのだとしても*2、それはそれでフィクションの受容のあり方のひとつに過ぎないということ

http://d.hatena.ne.jp/trivial/20070719/1184780067

小説ではグインサーガなどでも無造作に外来語を使っているように感じることが多いです。これについては作者もわかった上でそうしているというのを何かで読んだことがあります。
ファンタジーに外来語が入ることによる違和感は、時代劇に外来語が入る違和感に似ているかもしれません。時代劇でも現代語に翻訳されていると考えれば問題ないようにも思えますが、違和感は残るでしょう。ただし、時代劇の時代考証がきちんとしているかといえばそうでもなく、既婚女性がお歯黒をしていなかったりといったわかっていてもあえてそうしているということもあるのでしょう。

似たようなことで何かで読んだのは映画の「ガメラ」の中の世界には亀という動物が存在しないみたいだけど、そうすると一部の言葉が無くなってしまうのかとか。「ゴジラ」などの怪獣映画の中の世界には怪獣映画は存在し得るか、もし存在しても戦争映画のように実際にあることをモデルにしたようになるのではというのが印象に残っています。
戦争といえば、太平洋戦争の時も外来語が規制されていたようです。その辺から清水義範の「ことばの国」に収録されている「言葉の戦争」を連想しました。


以前に書いた多少関連するもの。
英語はどこでも通用する?



ことばの国 (集英社文庫)

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