言語修正主義

http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20080111/soutaiの「相対化って別に「どっちもどっち」化じゃないと多分思うので、ぼくはどんどんいろいろなものを相対化＝ネタ化していきたい - 愛・蔵太のすこししらべて書く日記」を読んで思ったこと２点。

ぼくは「歴史修正主義者」というレッテルを貼られて超迷惑しているのですが、「反日、売国奴、工作員とか、最悪なのはおまえは朝鮮人かというような露骨な差別主義」のネットテキストに関しては、もう少し具体的な例を挙げてもらわないとちょっと何とも言えない。

http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20080111/soutai

１つ目は「歴史修正主義者」という言葉に関して。これが悪い意味なのかを疑問に思いました。「修正」には悪い意味は無くてむしろ正しく直すといった良い意味があるので、「歴史修正主義者」を歴史を修正しようとする主義の人と解釈すると別に悪い意味ではないように感じたからです。しかし熟語の意味が、分解した場合とは違うこともあるので検索してみました。それらしいものとしては、以下の引用で説明されている意味でしょうか。引用はウィキペディアからですが、「歴史修正主義」の項目はなかなか読み応えがありました。ちなみにウィキペディアというのは基本方針に賛同すればいくらでも修正可能なので、どちらかというと修正主義寄りかもしれません。

世俗的には、ある特定の歴史家が、反対者の歴史観に対して、否定的な印象を広く一般に植え付けるためのレッテルとして用いらる用語とされる。主流派の学説を批判するものは歴史修正主義者、それに反論する主流派を反･歴史修正主義者と呼ぶ事が出来るが、実際には当事者のいずれもが正統を標榜する場合、口論の域を出ない限りいずれの可能性もあり一概に言えない。この局面では実証的・客観的・論理的・科学的・学問的に構築された（自分達の）歴史モデルから逸脱し、特定のイデオロギーに沿って独自の修正を加える（相手側の）思想・歴史観のことを指す。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E4%BF%AE%E6%AD%A3%E4%B8%BB%E7%BE%A9

２点目は、「おまえは朝鮮人かというような露骨な差別主義」に関して。これが悪口として有効だということが、差別問題の難しいところだなと思いました。

例えばこんな話を考えてみてください。あるところに、刑務所を出所した人の社会復帰に尽力してきた人がいたとします。前科がある人への社会の偏見というのは拭いがたくあって、住むところを決めたり就職先を見つけるのも大変でしたが、誤解を解くために説明し粘り強く交渉するなどしてなんとか一定の成果をあげていましたが、最近ある噂を耳にしました。それは「あの人が、あんなことをしているのは自分も前科者だからだ」というものです。その噂が事実であればむしろ簡単ですが、全くのデタラメだったので困ってしまいました。もし、その噂を否定すればいかに事実の提示にとどめたとしても、あえてそういうことを言うことが自分にも前科者への偏見があると思われないか。かといって、噂を否定せずに自分が前科者だと思われたら、今までは自分への信用によってなんとか受け入れ先が見つかっていたのがダメになりはしないか、と。