Log of ROYGB

はてなダイアリーが廃止されるので、引っ越しました。

日本から見た欧州

はてなブックマークで紹介されていたhttp://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/news/20080218k0000m070113000c.htmlのニュース「発信箱:欧州からみた米兵事件=町田幸彦(欧州総局) - 毎日jp(毎日新聞)」に関して。

どうして駐留米軍はヨーロッパで規律がしっかりしているのに、アジアの一角・日本になると米軍関係者の凶悪事件がなくならないのか。

 例えば、英国にも駐留米軍約1万人がいる。でも「米兵やその家族による事件など聞いたことがない」と周囲の英国人は言う。無論、沖縄で起きた悲惨な事件が他国でも……という話はあってほしくない。

http://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/news/20080218k0000m070113000c.html


これは、事実関係としてどうなんだろうと思いました。記事にするのに自分の知り合いに聞いただけで済ますというのはずいぶん手抜きでしょう。

当時、欧州最大の駐留米軍(6万8000人)を抱えるドイツで日本のような米兵不祥事がないか、ドイツ在住の友人に尋ねてみた。返事はやはり、「そんな事件は聞いたことない」。

http://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/news/20080218k0000m070113000c.html


これまた友人に聞いたことです。それが悪いとは思いませんが、実際のところどうなのかということはもっと詳しく調べないと何ともいえないと思います。


もしアメリカ兵がイギリスやドイツで事件を起こさないのに、日本で起こすというのが正しいとしたらその原因として主に2つが推測されます。まず、記事にも書いてあるようにヨーロッパでは規律が高いが日本では低いというアメリカ兵の違いがあるというものです。もうひとつは、ヨーロッパと日本に何らかの違いがあるのというものです。何らかの違いが何かということは不明ですが、ひとつ目のアメリカ兵の違いというのもその原因を日本とヨーロッパとの違いに求めることも出来ます。
日本でアメリカ兵の犯罪率が高く、ヨーロッパでは低いというのが本当ならば、通常の犯罪率の高い国が低い国から学ぶのと同じように日本がヨーロッパに学ぶことで犯罪の発生を抑えることが出来るかもしれません。


とまあ文句ばかり言ってもしょうがないので、イギリスBBCで何か見つからないか検索してみました。見つかったのはイギリス人による犯罪で、アメリカ兵のものは見つかりませんでした。*1なんかイギリス人の犯罪が多いからアメリカ兵のは話題にならないのかもなんてことも思いました。
ドイツについても知りたいところですが、ドイツ語は英語以上によくわからないのであきらめました。


"Royal Navy"だからイギリス人だと思いますが。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/england/hampshire/6420903.stm "Rape trial for navy petty officer"

これまたイギリス人がアメリカで起こした事件。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/4506144.stm "UK soldier denies US rape charge"

被害者は10代。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/5407932.stm "Soldiers charged with teen rape"


(25日追記)
http://d.hatena.ne.jp/ohnosakiko/20080222/1203689365にある『「反省の日」に(レイプとレイシズム) - Ohnoblog 2』の「追記(2/25)」を読んで知ったのですが、毎日新聞の記事に続報があったようです。

発信箱:欧州の米兵事件=町田幸彦(欧州総局)
 沖縄での米兵による女子中学生暴行事件に関連して、欧州で「米兵の凶悪事件を聞いたことがない」と話す知人の話を18日付本欄に書いた。その後、欧州でも米兵の強姦(ごうかん)事件があったという読者の指摘をいただいた。確かに過去に事件はいくつかある。伝聞に終わらせず十分確認すべきだった。以下、実例を挙げる。

 英ヨーク地裁は06年7月、米空軍・軍曹(34)に対し、地元施設の14歳、15歳、17歳の女性3人を強姦した罪で禁固12年を言い渡した。また、英国の米軍基地内で02〜05年に連続強姦事件を犯した軍曹が米軍法会議にかけられた。

 ドイツで84年8月にドイツ人女性(当時19歳)を暴行殺害した容疑で、元米兵(46)が昨年3月、米メリーランド州で逮捕された。同国内では91年、17歳のポーランド系移民女性を暴行殺害した容疑で米兵が逮捕された。イタリアでは04年に起きた13歳の少女強姦事件で、米兵(19)が共犯として逮捕された。

 「各国で米軍人の起こした事件数・内容の正確なデータ」を知りたいというメールも受け取った。英内務省と在英米大使館に問い合わせたが、駐留米軍兵士の犯罪の項目で統計はないという。

 米軍基地(兵員6000人)を抱える英東部サフォーク州地元紙のグダハム記者は「米兵犯罪は当地で日本と違い、まれだ。米軍人の評判は概して良い」と語る。

 沖縄県では昨年の米軍構成員の刑法犯検挙数が46人に上る。これと比較できる資料も必要だが、日欧で米兵の行動に差異があるのか。この疑問にはさらに具体的に再論できるようにしたい。

毎日新聞 2008年2月25日 0時08分

http://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/news/20080225k0000m070095000c.html


“さらに具体的に再論”と書かれているので続報を期待したいところです。犯罪の発生率だけでなく、容疑者の扱いについて日本と同じで逮捕状が出ても身柄を拘束するのが難しいのか、それともそうではないのかなんてこととか。
あとは犯罪からは離れますが、アメリカ兵と現地人との恋愛や結婚の割合の日本とそれ以外の国の違いなども。

*1:イラクや日本といった外国の事件はありましたが。