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四すくみ

三すくみの数を増やした四すくみというのは成立しないというようなことが、http://www.asahi.com/shimbun/nie/kiji/kiji/20090511.htmlの『「3」を究める』に書いてあります。しかしながら、成立する四すくみを考えることは可能です。


四すくみのそれぞれをA、B、C、Dとした場合、次のように勝ち負けを定義します。

  • AはBに勝つ。
  • BはCに勝つ。
  • CはDに勝つ。
  • DはAに勝つ。

勝ち負けの決まっていない、AとCなどの場合はどうするのかというと引き分けです。

  • AとCは引き分け。
  • BとDは引き分け。

それから同じ種類同士も当然ながら引き分けになります。

  • AとAは引き分け。
  • BとBは引き分け。
  • CとCは引き分け。
  • DとDは引き分け。

2人が、この4種類から自由に選んで勝負をした場合には、この定義からすべて決まります。3人で勝負をした場合に、出すものが重複していて2種類か1種類の場合も定義にある通りです。3人がそれぞれ別の種類を選んだ場合の勝ち負けを考えてみます。


A、B、Cで勝負をした場合。

  • AはBに勝ち、Cと引き分けで、1勝1分け。
  • BはCに勝ち、Aに負けで、1勝1敗。
  • CはAと引き分け、Bに負けで、1敗1分け。

これによって、Aの勝ちで、次がB、そしてCが最下位となります。単に勝ち負けだけでなく、順位も決まるのが特徴です。
もっと多い人数の場合でも同じですが、勝ち負けに得点をつけて計算すると順位がわかりやすくなります。

  • 勝った場合は +1点。
  • 引き分けの場合は0点。
  • 負けた場合は −1点。

として得点を合計して、点の多い順に並べれば順位が判定できます。


同じものを選んだ人が複数いた場合の対応は、2つ考えられます。

  • 2つあるBを一つとして得点を計算する方法。
  • 2つのBを別々に計算する方法。

4人の選択がA、B、B、Cであった場合。どちらの方法の場合でも、順位に変わりはありません。

変わる場合もあります。
5人の選択がA、B、B、C、Dで会った場合に、2つのBを一つとみなせば順位は決められず勝負なしですが、別々と考える方法だとAの勝ちになります。2勝1敗1分けで、得点を計算すると+1点になります。他も計算するとBが0点、Cが−1点、Dが0点となります。


三すくみの場合でも、同じ種類が複数あった場合の対応は同じように考えられます。ジャンケンの場合だと、複数あるものも一つとして扱うのが通常ですが、別個に扱うこともできるわけです。
グー、チョキ、チョキ、パーという手だった場合には、グーが2勝1敗でグーの勝ちのように決めることもできます。
この、同じ種類の複数を別の物として扱う手法のメリットとしては、勝負がつきやすいということがあります。あいこになる場合が減るからです。反面、勝敗の判断をするのが煩雑になるという欠点もあります。



以前に書いたもの
ヨンケン入門