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臓器移植の推進

臓器移植法の改正について話題になっていますが、それとは違う臓器移植のニュースもあります。

 治療のために摘出し、修復した腎臓を別の患者へ移植する「病腎(修復腎)移植」を医療法人徳洲会が今春にも、万波誠医師(68)が勤める宇和島徳洲会病院愛媛県宇和島市)で臨床研究として始める方針であることが10日、分かった。厚生労働省は平成19年7月に臨床研究以外の病腎移植の禁止を通知。実施されれば、この通知以降初めての病腎移植となる。

http://sankei.jp.msn.com/life/body/090210/bdy0902102349003-n1.htm


前に問題になった病気腎移植が再開されるもようです。今回は厚生労働省の許可を受けての臨床研究として行われるようです。

病気腎移植は、厚生労働省が07年7月に原則禁止。ただし今年1月には、臨床研究であれば、がんを含めて対象疾患を制限しないとの見解を公表していた。

 宇和島徳洲会病院などで病気腎移植を執刀した万波誠医師(68)は「再開方針は聞いていないが、自分もチャンスがあればやりたい」と話した。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090630-OYT1T00692.htm


読売新聞の記事によると、今回の移植は万波先生以外の人が行うような感じです。


腎臓は、他の臓器よりは丈夫なのか脳死ではなく心臓死のドナーからの移植も可能です。生きている人からの生体腎移植も可能ですが、日本の場合は親族間に限られています。
衆院を通過して参院で審議されている臓器移植法の改正案がどうなるのかは今のところ未定ですが、脳死による臓器提供が増えるのならば、腎臓の提供も増えると考えていいでしょう。
ただし、楽観的な予測をしたとしても脳死によるドナーだけで希望する移植をすべてまかなうには不足でしょう。そういう意味では、病気腎移植のような臓器の有効利用的な方法も今のところ必要なのかなと思います。
疑いの目で見れば、まだ使える必ずしも摘出する必要の無い腎臓を摘出する可能性も考えられます。ただこれは、脳死移植で必ずしも完全に死んでいるとは限らない状態で臓器を摘出するのでは、と疑ってしまうのと似たようなものかなとも思います。


参考リンク
宇和島徳洲会病院