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声かけ規制とあいさつ運動

子供への声かけなどを条例で規制する動きがあるようです。

 今回の大阪府の条例のもう一つの特徴は、子供への「声かけ」などを規制し、罰則を盛り込んだことだ。同種の条例は、小1女児誘拐殺人事件を受けて平成17年に施行した奈良県に次いで2番目。声かけは性犯罪の前兆行動とされており、大阪府警は子供に対する性犯罪被害の未然防止策としても期待を寄せる。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120930/crm12093019350010-n1.htm

 ただ、軽犯罪法はつきまとい行為の被害者が成人であることを想定しており、ストーカー規制法では恋愛感情がなければ規制の対象にはならない。県警は、通報を受けて声をかけた人物が特定できた場合には警告するなどしてきたが、取り締まることが難しいケースもあるという。

http://sankei.jp.msn.com/region/news/120924/tcg12092402010001-n1.htm


ニュースになっているものを読むと、事件になった前段階としての声かけやつきまといがあり、現状の法律では対応が難しいところから条例を制定する自治体がでてきているということのようです。事件や問題が現実にあり、それへの対応として規制が行われるというのはストーカー規正法でもそうだし新しい法律や規制といったものは全てそういうものでしょう。

そういった経緯はわかるとして、あいさつ運動との整合性が気になったりします。あいさつ運動というのは、これまた不審者対策のひとつとして知らない人に対しても積極的にあいさつをしていこうというものです。
不審者に対してもあいさつをしていくという運動と、不審者からの声かけの規制、この両者が並立すると少しk妙な感じです。子供からあいさつをされた大人は、あいさつを返しても良いものでしょうか。
声掛け運動というのもあって、これなどはもっと混乱します。外形的に区別するのは無理といってもいいかもしれません。声掛け運動へのQ&Aでもそういった問題が取り上げられています。

Q7

 学校や警察では、「知らない人に声を掛けられてもついて行かないように」と指導していますが大丈夫でしょうか?

A7

 御指摘のような不審者による「声掛け事案」と「地域の青少年声掛け運動」とは明確に区別されています。声掛け運動のつもりで声掛けをしても、最初は子どもも戸惑うかもしれません。その場合は、「私を警戒できてえらい子だな」と大人の広い心で見てあげてください。急に深くかかわらなくてもいいのです。繰り返すことで子どもたちとの距離も少しずつ縮まってきます。まずは近所の子どもたちへのあいさつから始め、顔見知りになりましょう。

静岡県/「声掛け運動」Q&A


子供に誤解されて警戒されるだけならば大人の広い心で見守ることもできそうですが、条例違反で逮捕されるかもしれないとなるとなかなか対応が難しいのではないでしょうか。