Log of ROYGB

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さんとろく

おじろく、おばさ *1という呼び名について少し考えたこと。
おじろくの「おじ」やおばさの「おば」については叔父と叔母だろうと想像がつきます。日本における家族内での呼び名は一番年少の子が基準になることが多く、現代でも子供のいる夫婦が自分の配偶者をおとうさんやおかあさんと呼ぶことは珍しくありません。だからおじろくは叔父ろくで、おばさは叔母さなのでしょうが、では叔父ろくの「ろく」や叔母さの「さ」はなんでしょうか。


おばさの「さ」のように誰かにさを付けて呼ぶことは無いわけではありません。ドラゴンボールに出てくるチチは悟空のことを「悟空さ」と呼びます。国語辞典をみても、「さ」には「さま」や「さん」のように人の名のあとにつける敬称としての意味があるようです。おばさと呼ぶのはおばさんと呼ぶのとそれほどの違いは無いかもしれません。

では、おじろくの「ろく」はいったい何なのか。数字の六だとすると、さんを三とみなしてのしゃれのようなものでしょうか。数字の六が付くものといえば宿六や甚六があります。宿六というのは夫のことで、甚六は主に長男のことを指して総領の甚六などと言われたりしますが辞書によれば長男に限らずお人よしやぼんやりという意味があるようです。では宿六の六や、甚六の六は何なのかというと、ろくでなしのろくからきているという説が有力です。宿のろくでなしが宿六で、甚だしいろくでなしが甚六だといった具合です。ろくでなしというと、青二才のろくでなしという語が連想されますが、これは慣用句ではなく電気のカラーコードを覚える為に使われている言葉でした。
おじろくの「ろく」も、もしかしたらろくでなしの「ろく」なのかもしれませんが、宿六がそうであるようにそれほど否定的な意味は無いということも考えられます。

*1:「【画像】封印された日本のタブー...人権を無視した某集落の奇習「おじろく・おばさ」 ニコニコニュース」http://news.nicovideo.jp/watch/nw808992 「私家版・精神医学用語辞典:おじろく、おばさ」http://psychodoc.eek.jp/abare/ojiroku.html