ハッカで涼しくなるというのは感覚上のもので、実際に温度が下がるわけではない。だから涼しい気分で活動していると、熱中症になったりすることもある。
これは当たり前のことで、心頭滅却すれば火もまた涼し、と言ったところで現実には火は熱いし火傷もするわけです。
では、仮想世界だったらどうでしょう。今のところ視覚と聴覚以外の感覚は再現できないのですが、五感すべてに対応できるようになったとしての話。
部屋にいて暑いな～、と思ったらエアコンを使って温度を下げたり、もっと直接的に気温設定を変えればいいのですが、体感のほうを変えることもできます。ヴァーチャルのハッカみたいなものを使うか、身体の設定を直接いじって涼しく感じるようにすれば、涼しく感じるようになります。仮想世界ならば、熱中症になるリアルの身体は存在しないわけです。
そうやった各自の感覚によって心地よく設定されるようになった仮想世界では、季節感みたいなのは無くなってしまうかもしれません。気温が３０度でも、氷点下でも、同じように快適になれば、「今日は暑いね～」みたいな会話は無くなるのではないでしょうか。
