Log of ROYGB

はてなダイアリーが廃止されるので、引っ越しました。

著書の全文公開

はてなブックマーク最近の人気エントリーにあがっていた、“《羅針盤》「著書のインターネット全文公開は暴挙か?」”について。

詳細はリンク先を読んでいただくとして、絶版になった本の文章を著者がインターネットで公開したということです。法律上は全く問題ないですし、誰とは書いてませんが同じようなことをしている人もいるようです。私の知っている範囲では、岡田斗司夫OTAKING SPACE PORTにある“「著作者本人がネットワーク上で全データを公開する」という実験として運営している”という趣旨のライブラリーで販売中の物も含めて著作の公開をしています。

ちなみにリンク先の文章は2000年5月15日に書かれたもののようです。リンク先のホームページも別のところになっていますが、移転先も書かれています。

生命学HP 生命倫理, ジェンダー, 現代思想, 哲学などの論文とエッセイ

このホームページ内の、森岡正博全集で「自分と向き合う「知」の方法」を始めとする各種文章が公開されています。「意識通信」は公開されていませんが、これは文庫になった為でしょうか。

しかし、残念ながら文庫も今では新刊としては入手できないようです。ちなみにアマゾンのマーケットプレイスで購入する場合、現時点では文庫よりも単行本の方が安いようです。「自分と向き合う「知」の方法」もマーケットプレイスで入手可能です。新刊で購入した場合と違い、著者には金銭的な利益が全くありませんが、利益がないのはインターネットで公開されているpdfファイルをダウンロードしても同じです。そして、金銭的でない利益が得られることに関しても同じでしょう。

意識通信―ドリーム・ナヴィゲイターの誕生

意識通信―ドリーム・ナヴィゲイターの誕生


ところで、マンガの作者でインターネットに作品を公開している人はいるのでしょうか。www.464.jpというマンガが読めるところがありましたが、著作権者に無断でやっていたために今では閉鎖されています。ニュースによれば、関係者が逮捕されたようです。
小説などの文章とマンガでは、公開するための大変さが違うのはわかりますが、有料でマンガを配信しているところはあるので技術的に無理ということは無いはずです。逆に考えれば、小説などを有料で配信しているところもあるのに、作者が無料で公開するのも不思議な感じもします。ただし、森岡正博全集では閲覧用のpdfの他に、印刷用のpdfファイルもありこちらは有料の物もあります。閲覧用pdfはディスプレイで見やすいように文字が大きくなっていて、印刷が出来ないようにもしてあります。

絶版になった本やマンガがインターネット等で公開されれば、読みたいと思う人にとっては便利でしょう。でも、まだ売ってるけどもう少し待てば絶版になって公開されるから買うのを止めようと思う人が増えると問題かも。