Log of ROYGB

はてなダイアリーが廃止されるので、引っ越しました。

ジャンル

http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20070316/sinjinの「愛・蔵太の少し調べて書く日記 - 新人の出てくる場所は、競争の激しい場所か、何をやってもいい場所かのどちらかだ」から主に以下に引用した部分に関して。

SFが読まれていた時代から、読まれなくなった時代を回顧してみると、ぼくの知り合いなんかはSFを離れて(ジャンルで読まないで)面白い本を読むようになってましたね。フリーマントルだったり(それは古すぎるかな)、北村薫だったり。最近だとどうだろうなぁ。伊坂幸太郎とか読んでそうな気がする。

だから、ライトノベルがつまらなくなったら、また別のジャンルの面白い本を読むんじゃないかと思う。人はジャンルで本は読みません。ていうか、ライトノベルはジャンルとしては、SFとかミステリーとかみたいに、特定ジャンルのジャンル度が低い気がする。ミステリー系とかSF系のライトノベルもあると思うし。

http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20070316/sinjin


この“面白い本を読む”というのは結構難しいように思います。まず面白い本を見つける必要があるからです。例えばある本が面白かったとして、同じ作者の書いた別の本を読んでみるという方法は多くの人がやっているのではないでしょうか。しかし、その作家の全ての著作を読に尽くしたらどうしららいいでしょうか。そういう場合にその作家の書いているジャンルから別の作者の書いている作品を読むという方法もよくあるパターンのように思います。そういう意味ではジャンルで読むことのメリットもありそうです。あんまり関係ないけどジャンルにこだわらないというこどて、マンガの「包丁人 味平」を連想しました。(参考:http://www.excite.co.jp/News/bit/00091169354317.html

他には他人の意見を参考にするという方法もありますが、だれの意見を参考にするのかという問題もあります。ネット書店のアマゾンではおすすめの本を紹介するサービスも行っていますが、個人的な評価としてはいまいちです。また、http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20070315/erabuの「ランキングはつまらないけど、自分で選ぶほど暇じゃないので仕方ない」ではこんなことが書かれています。

本当に面白いものを見つけようと思ったら、世界の事物を、他人の力に頼らないで、自分の力で再構築・再発見するか、信頼できる数人の先達の意見を参考にするか、です。「なるべく多くの人に聞いたら、正しい答が得られるだろう」ということは、少なくとも知的エンタテインメントの方面ではありません。正しい答なんてないんですから。

http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20070315/erabu


あと「これはSFでない」のようなジャンル分けにについても少しかんがえました。ミステリーでも同じような問題があるというのは昨日少しかきましたが、それ以外にも一般的に存在する現象のような気がしました。一言で言うとメジャーになった物に対する反応の一種ということです。
マイナーな歌手やバンドがメジャーになった場合、それを喜ぶファンもいる一方でおもしろくなく思うファンもいるようです。そういった場合によくある批判として「メジャーになってダメになった。」なんてのがあります。要は「もう自分の好きな○○じゃない。」というのを、客観的に見えるように言い換えたようなものです。ちなみに応援する場合だと「マイナーな頃から知っていた。」なんてのが多そうです。
別の例だと柔道なんかはどうでしょうか。もともとの「柔よく剛を制す」という精神からすれば、体重別の階級で戦うのは変かもしれません。また、カラー柔道着の導入には主に日本から多くの反対意見がでました。
変化していく物に対して「これは自分たちの○○ではない。」と思うのは良くある話だし、まあ無理も無いのかもしれません。


ジャンル分けに関して別の方向から考えると、わかりやすく機械的小説などをジャンルを分けることは出来ないとも思います。例えばコンピュータなどでジャンルを判定することは出来ないということです。人間が判断する場合でも、はっきりとした要素の組み合わせとしては出来ないと思います。もし出来るとした場合は、必要な要素を組み合わせることで作品が出来ることになるからです。つまりコンピュータであるジャンルの小説がかけるという具合です。
コンピュータで書く小説といいえば、ハーレクインロマンスがそうだなんてことを何かで読んだ記憶があります。それでも実際に書いているのは人間で、プロットの組み合わせがコンピュータによって決められるということのようです。
SFでもプロットだけならコンピュータで決めることもできるような気がします。でも、それがSFになるかどうかは実際に書く作家によるのでしょう。例えば「宇宙人」の出てくる話はSFになりそうですが、「星の王子さま」はSFでは無いように思うからです。