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はてなダイアリーが廃止されるので、引っ越しました。

期待値無限大

21日にも取り上げた人力検索はてなhttp://q.hatena.ne.jp/1176906807にある質問「神はいる、と論理的に説明できるかた、お願いします。」から、コメントにあったパスカルの賭けに関して。

パスカルの賭けとは、神を信じることの期待値を計算すると無限大になることから、その賭けは非常に有利で神を信じない理由は無いというものです。
それに対する反論として、期待値が無限大であるけれども当たる確立がゼロの賭けというのを考えてみます。

n分の1の確率で当たり、賞金として2のn乗円がもらえる賭けを考えてみます。n=2だと2分の1の確率で4円がもらえるのだから、期待値は2円です。
そして、nが大きくなると期待値も大きくなります。nが10のときは期待値は102.4円となります。そして、nが無限に大きくなった極限を考えると、期待値も無限に発散します。つまり、期待値が無限大になるわけです。この賭けはするべきでしょうか?

期待値だけから考えれば、期待値無限大の賭けはするべきです。これは、たとえ掛け金がいくらであっても同じです。しかし、当たる確率を考えてみたらどうでしょう。nが無限大になった場合の当たる確立は無限大分の1です。これを計算すると0に収束するので、当たる確率は0だといっても間違いではありません。


Q1.期待値が無限大の賭けをしますか?

Q2.その賭けの当たる確率は0ですが、それでも賭けをしますか?


期待値というのは便利な道具ですが、それが有効でない場合もあります。大数の法則が成立しない場合などです。だから、宝くじを売る側や、買う側でも非常に沢山買う場合には期待値を考える事にも意味はあるのですが、数枚買うのに期待値を計算してもあまり意味はありません。


前に書いたものへのリンク「困ったときの神頼み」