Log of ROYGB

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人工的自然選択

http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20071221#p1の「網 v.s. 自然選択 - NATROMの日記」に関して。ここで書かれている現象は、人間の活動によって変化した環境による自然選択かもしれません。似たような例として教科書などに載っている「工業暗化」と呼ばれる現象があります。これは工場などの煙によって木の幹などが黒っぽくなった結果として、そこにとまる蛾の色も黒いものが多くなったというもので自然選択を実証する現象とされています。ただし、工業暗化が進化であるかどうかには異論もあるようです。黒い個体と白い個体に遺伝的な差があるのならば進化と呼んでもよさそうだし、逆に遺伝的に同じであれば進化ではないだろうからその辺が知りたいところです。
リンク先の魚の場合でも、大きさの違う魚に遺伝子の差があるのならば進化のような気がしますがどうなのでしょう。水温や餌の量などの条件で大きさが変わった場合などは、進化ではないでしょう。
それから統計に関する勘違いのようなものがあるのかどうかも気になるところです。江戸時代の遊女の平均寿命が23歳だったという資料があるようで、これは他の人に比べると明らかに低いものです。しかし、それは遊女の平均年齢が低かったことからくるもので、年をとると遊女ではなくなったという理由のようです。もし年齢20代の人の平均死亡年齢を計算すれば必ず20代になるのと同じです。多くの死ななかった人は30代になるわけですが…。
魚の話でいうと、大きな魚を捕獲していけば残った魚の大きさが小さくなるのは当然のような気もします。そういった捕獲された魚自体の影響以上のものがあったとすれば、他の理由もあるのではと推測されるのでしょう。そして、それが例えばその魚の失われた子孫の影響があるのではとか。でも大きな魚を捕獲することでその子孫に影響を出すには繁殖前に捕獲する必要があるような。卵を産んだ後で捕獲されても子孫は残るわけだから…。


参考1:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E7%84%B6%E9%81%B8%E6%8A%9E%E8%AA%AC 自然選択説 - Wikipedia
参考2:http://www.zetubou.com/nikki/2003/03/08/124.htm 絶望書店日記 遊女を虐待する人々1