Log of ROYGB

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負の質量

http://homepage3.nifty.com/iromono/diary/200801B.html#21の「★柔軟な思考」で書かれていた問題に関して。

マイナスの質量の物体があるとする。この物体に対しては、運動方程式 F=ma のmも、万有引力の法則 F= GMm/r^2 の m も同時にマイナスになるようなものとする。地球上でこの物体は

(A)落ちる。 (B)加速しながら上昇する。 (C)静止する。

のどれか。

http://homepage3.nifty.com/iromono/diary/200801B.html#21


回答はリンク先に書かれていますが、地球の受ける力はどうなんだろうということを考えました。だいぶ前に読んだ石原藤夫小説やエッセイを思い出しました。そこでも負の質量を持つ物質に関して書かれていました。

地球の受ける力は、マイナスの質量から離れる方向に働きます。しかし、地球の質量の方が大きいので通常の物質が落下しても地球はほとんど動かないのと同様に、マイナスの質量の物質が落下してもほとんど動かないはずです。
ここで地球のように圧倒的に大きな質量ではなくマイナスの質量と同じ質量の物質があった場合のことを考えると非常に面白い現象になります。*1
まず、マイナスの質量の物体が、通常質量の物体の方向に移動するのは地球の場合と同じです。そして、通常質量の物体は、マイナス質量の物体から離れる方向に移動します。働く力が同じで、質量も正負が違うが絶対値は同じとすれば、加速度もそれによって得られる速度も一緒です。
だから、マイナスの物体が通常質量の物体を追いかける形になります。どこまでも、どこまでも。


でもそうするとエネルギー保存の法則に反するのではと考えました。同じ質量同士の場合は問題無いようにも思いますが*2、質量に差がある場合でも力は働くのでその場合の力はどこから来るのだろうというのは不思議です。負の質量の物質を使えば、エネルギー不要で噴射によらないで加速する宇宙船も実現可能になるので、まるでSFの世界です。*3

*1:などどえらそうに書いていますが、すべて過去に読んだ記憶で書いているだけです。

*2:合計質量が0だから。

*3:SFで読んだんですが。