Log of ROYGB

はてなダイアリーが廃止されるので、引っ越しました。

コンプレックスとは何か

ネットでロリコンブームについて書いているのを見かけて、昔はマザコンやシスコンとか○○コンというのが流行してたかもという話。
コンプレックスとだけ言うと、通常は劣等感のことだけど、正確にはインフェリオリティーコンプレックス(inferiority complex)のこと。優越感はシュペリオリティーコンプレックス(superiority complex)。
コンプレックスというのは精神分析用語で、日常的に広く使われるようになったのは、精神分析ブームみたいなのがあったからかも。エディプスコンプレックスやエレクトラコンプレックス、ダイアナコンプレックスのようにギリシャ神話から名前をとられてます。しかし日常的にはこれらは使われてないようで、エディプスコンプレックスではなくマザーコンプレックスやマザコンが普及しています。
ロリコンことロリータコンプレックスは、人名ではありますがギリシャ神話ではなく、小説「ロリータ」からとられています。1962年に映画化もされてるので、そっちで有名なのかも。

日本におけるマンガやアニメでのロリコンブームも、ロリコンだけでなく他の○○コンのブームの中での現象かもしれません。
映画「カリオストロの城」は1979年の作品ですが、作中のクラリスと結婚しようとする伯爵を、ルパンはロリコン呼ばわりしています。年の離れた若い女性との結婚というのは、「ロリータ」とも共通しています。
超時空要塞マクロス」では、マクロスに潜入したゼントラーディーが、ミンメイ人形を持っていたことからロリコン呼ばわりされています。これなんかはロリコンの意味が広がっている感じ。
ロリコン呼ばわりといえば、コバルト文庫の「クララ白書」「アグネス白書」の中で、主人公シーノとつきあってる光太郎は友人からロリコンだと言われてます。大学生と高校生なら普通のカップルのような気もしますが、これもロリコンの意味が広くなっていて、日常的にも使われている例でしょう。光太郎は、シスコンとしても有名だったみたいなので、そういうのも関係してるかも。
あとはアニメ化もされた「ななこSOS」のアニメ化前にでたイメージソングのタイトルが「愛のロリータ」です。原作は連載がジャストコミックなので男性向けですが、アニメはコロコロポロンと同じく女の子向けみたい。魔法少女のお供のペット的な、ペットロボットも出てきて、変身するというアニメ向けアレンジが強く入ってます。

エロマンガでも、それまでの劇画調からアニメ絵というか少女マンガ的なのが増えてきたり、性風俗店のピンクビラにもその影響がでたり、エロアニメも多くが未成年のキャラだったりというのがあったみたいです。

アニメやマンガ以外でも、女子大生ブームから「おニャン子クラブ」など女子高生が注目を浴びるようになったり、美少女写真集も多く出て、トップアイドルの宮沢リエの「サンタフェ」は当時の世を騒がせたみたいです。
ロリコンブームに冷や水をあびせたのが宮崎勤事件ですが、サンタフェの発売は逮捕後のことなので、完全に抑圧されていたというわけでもなさそう。