Log of ROYGB

はてなダイアリーが廃止されるので、引っ越しました。

意欲を見せる

http://d.hatena.ne.jp/buyobuyo/20071119#p2の「奨学金の受給者の選定で学力を基準にしちゃいけないことは周知徹底されるべき」で紹介されていたニュースのhttp://www.asahi.com/life/update/1115/TKY200711150345.htmlasahi.com:48大学、「学力」重視で奨学金 支援機構の基準守らず - 暮らし』に関して。

日本学生支援機構(旧日本育英会)の奨学金について、全国の48大学が高校時代の成績などの基準を設けて受給者を選んでいたことが15日、わかった。機構は99年に「学ぶ意欲を重視する」として、高校時代の学力を問う旧来の基準を廃止していた。このため、資格があるのに受給できなかった学生が多数いると見られる。渡海文部科学相は「機構の基準が守られていなかったのは遺憾」として、独自の基準をやめるよう各大学を指導する考えを明らかにした。

http://www.asahi.com/life/update/1115/TKY200711150345.html


機構の基準とは具体的にどうなっているのかと思って検索して見つかったhttp://www.jasso.go.jp/saiyou/abc.htmlの「奨学金の申込みにあたって(留意点)-JASSO」にはこうあります。

意欲と能力のある学生に「教育を受ける機会」を保障し、自立した学生生活を送れるよう支援します。

http://www.jasso.go.jp/saiyou/abc.html

採用方法にもこんなことが書いてあるので学力の基準もありそうです。

学校長の推薦を受けた申込者について選考のうえ採否を決定します。

選考は人物・健康・学力・家計について基準に照らして行い、予算の範囲内で採用する仕組みです。

http://www.jasso.go.jp/saiyou/index.html

“旧来の基準”は廃止したけれども“新しい基準”があるということなのかも。まあたとえ基準が全くなかったとしても大学などの希望する所に入学できる学力というのは、実質的に必要なのでしょうが…。
http://www.jasso.go.jp/shougakukin/documents/guide2007.pdfの『「奨学金ガイド2007」(PDF:610KB)』に具体的な基準がありました。それほど厳しい基準ではありませんが、学力の基準は確かにありました。ただ、どれか一つを満たせば良い学力の基準項目の中に「学修に意欲があり、学業を終了できる見込みがあると認められる者」というのがあるので、学力以外の方法で「学力」の基準を満たすこともできるようです。ほかの基準では世帯収入の上限が、給与所得とそれ以外とで倍近い差があったりするのも不思議だなと思いました。


ところで「学ぶ意欲」を評価するのにはどうしたらいいのだろうというのが、ニュースを読んだときの最初の疑問です。これがマンガとかなら意欲の具現化能力なんていうものがあって意欲を目に見えるようにしたり、意欲を測定する装置があって「意欲パワーたったの5か。」とか「何っ、10万を超えているだと! 装置の故障か?」などと数値化できるかもしれません。そうなったら面白いのですが、現実には意欲そのものを評価するのは難しくて意欲の結果を評価することになりがちです。それに、意欲を評価した結果ダメだったらえらいショックのような気もします。


あと、奨学金といっても返還義務のある借金で条件が多少良い程度なので、日本学生支援機構奨学金がだめでも銀行などの教育ローンや学資ローンを利用するという方法もあるのかなと思いました。