Log of ROYGB

はてなダイアリーが廃止されるので、引っ越しました。

お金

http://d.hatena.ne.jp/ymd-y/20070201#1170332131の「あなたがいてよかった、という表現」に関して。そこでとりあげれれている人力検索はてなの質問を引用してみます。

「働かなくても食っていける社会」が到来したとして、あなたは働きたいですか? 働きたくないですか? 人間は働くべきですか? 働かずともよいものですか?

食うに困らなくても働きたいですか?
働きたい 479
働きたくない 521
人間は働くべきですか?
働くべきだ 575
働かなくてもいい 425

ここでの「働く」というのは報酬を目的とした仕事のことだろうなと判断しました。そして報酬というのはお金です。自給自足的な生活を考えればお金以外の報酬というのも考えられますが、今では一般的ではないでしょう。リンク先で質問のきっかけになったと書かれているのがhttp://d.hatena.ne.jp/essa/20070131/p1の「アンカテ(Uncategorizable Blog) - 働かなくても食っていける社会がもうすぐやってくるよ」です。ここでも働くというのは職業としての仕事のことでしょう。

つまり、「生活保護でかなりの贅沢をして暮らせるけど、『働く』為には、ものすごい才能と努力が必要になる社会」である。


これと似たようなことを以前に読んだのを思い出しました。「ぼくたちの洗脳社会」という本ですが、読んだのはhttp://www.netcity.or.jp/OTAKU/okada/library/books/bokusen/mokuzi.htmlにある著者が公開しているものです。過去の未来予測のおかしな点をまず紹介することで、現在の未来予測に対する批判をして、今の単なる延長でない未来について考えられています。そして、お金ではない物を主体とした社会を予想しています。第三章「洗脳社会とは何か」にでてくるある架空企業について引用してみます。この架空企業が、形を変えてすでに実現していると考えることも出来ます。

○架空企業「S.D.L」
 ここで少し、経済影響力がもっと小さくなって、洗脳影響力がもっと大きくなった近未来社会を考えてみましょう。その社会にそのとき巨大な洗脳力を誇る、ある団体が存在するとします。仮にこれをスーパーディズニーランド(S.D.L)と名付けてみましょう。別にこの団体は、遊園地を経営してるわけではありません。コンピューターソフトの開発をしているかもしれませんし、酒を造っているかもしれません。

 S.D.L.は殆ど全てのスタッフがボランティアです。それでも参加希望者は後を絶たないので、他の団体や企業より優秀な人材が集まります。スタッフは無給ですが、宿泊施設や食堂が完備しているので、当座困ることはありません。
 S.D.L.のほとんどの敷地や設備も、様々なところからの寄付や無料貸与によってまかなわれています。従ってS.D.L.の維持費は他に比べ異常に安いと言えます。それに伴い、営利を目的としないS.D.L.の生産品も破格の安さです。
 S.D.L.は経済的に見ると、資本金も資産も取るに足らない小さな企業です。が、人々に対する影響力、つまり洗脳力では爆発的な力を持っています。これが洗脳社会に置いて、優良な会社です。


もう一つ思い出したのは「断絶への航海」というSFです。これに出てくる惑星ケイロンの社会は、まさしく働かなくても食っていける社会です。そもそも「お金」というものが無いのです。


断絶への航海 (ハヤカワ文庫SF)

断絶への航海 (ハヤカワ文庫SF)


ぼくたちの洗脳社会 (朝日文庫)

ぼくたちの洗脳社会 (朝日文庫)