ある無人島漂流の物語2
http://d.hatena.ne.jp/takerunba/20090116/p2の「悪いのは誰? - ある無人島漂流の物語 - タケルンバ卿日記」で書かれていたグループディスカッションの為の物語について。
ディスカッションでは、男女で意見が割れたと書かれていました。それが普遍的な男女の違いとでも言うべき物なのか、立場の違いによって発生したものなのかということを少し考えました。
そこで物語の男女を入れ替えてみました。
ある夫婦、その夫に思いを寄せる女性、この3人とは何の関係もない女性、おばあさん。この5人が乗っていた船が難破し、無人島に流された。
その過程で、夫婦の妻は行方不明となり、島に流れ着いたのは4人だった。この時点で妻の安否はわからない。
妻の安否を確かめるには、船を出して捜索するしかないが、夫には船をつくる能力や、直す力はない。船をつくり、直すことができるのは、夫婦とは縁もゆかりもない女性ただひとりだった。
夫はその女性に頼んだ。「船を直してください。妻を探したいのです」と。
女性は直すと言った。だが、条件をつけた。その条件とは夫と一夜限りの関係を持つこと。
夫は悩み、おばあさんに相談した。おばあさんは「気持ちのままに行動しなさい」と。
夫は結局、その女性と関係を持った。女性は約束を守り、船を直した。
そして船が直り、これからまさに妻を探すというときに、妻が無人島に自力でたどり着いた。
夫は妻に、捜索するため、船を直すために女性と関係を持ってしまったことを告白した。
妻はそんな夫を許さなかった。不貞であると。
夫婦は破局した。
ひとりになった夫の様子を見て、思いを寄せていた女が言った。「あなたが好きです」。
ここで整理。登場人物はこの5人。
- 妻
- 夫
- 夫に思いを寄せていた女
- 船を直した女
- おばあさん
この5人の中で、最も悪いと思う人は誰ですか? 許せない順番をつけるとしたら? はい、みんなで考えてみましょうね。シンキングターイム!
男女を入れ替えた場合でも元の場合と考え方が変わらなければ、男女の入れ替えに影響を受けていない。逆に、考えが変われば男女の違いに影響を受けていると推定されます。男女を全て入れ替えるのでなく、部分的に入れ替えたりすることもできます。たとえば妻と夫だけを入れ替えて、他はそのままなんていう場合はどうでしょう。
他には、自分が5人の内の誰かであった場合にどう行動するかを考えると、立場の違いに影響を受けているかが判断できそうです。また、船が難破して遭難ということではなく、違う状況で考えてみるのもありかもしれません。船を直すのではなく、パソコンを直すとか。