Log of ROYGB

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人生における勝ち逃げ

ゲームやギャンブルなどで「勝ち逃げ」と呼ばれる行為があります。自分が勝っている状態でゲームから抜けたり、終了したりすることで、他のプレーヤーから非難されることが多いようです。


「繰り返し型の囚人のジレンマ」の場合は、ゲームの繰り返し回数がプレーヤーにわからないようになっています。もし最後の回だというのがわかれば、その回では「裏切り」を行っても次回のしっぺ返しの心配がないからです。そして最後の回に「裏切り」になるというのが決まっていれば、その前の回も「強調」ではなく「裏切り」を選ぶことが合理的になり、ゲームのありようが全くかわってしまいます。


ここで、誰か一人だけ最後の回を知っている「繰り返し型の囚人のジレンマ」を考えると、知っている人が有利になることも簡単に推測できます。最後の回を知らなくても、自分がゲームから抜けることで最後の回を知っているのと同じ効果を得ることもできそうです。「勝ち逃げ」というのはこの自分だけが最後の回を知っているということになるので、有利であり非難されるのではないでしょうか。


人生というのを一種のゲームとして考えた場合にも「勝ち逃げ」というのはありえます。自分の好きな時点で、人生というゲームを終了することは可能だからです。幸せの絶頂期における自殺などは、人生というゲームの「勝ち逃げ」と呼べるかも。でもまあ死んでしまうと、ゲームの価値を認識する自分もいなくなってしまうのですが。


少額の取引を繰り返して信用を積み重ねて、最後に多額の取引で騙すという詐欺の手口というのも「勝ち逃げ」を目指しているのかもしれません。もっとも自分ではゲームからうまく抜けたつもりでも、もっと大きなゲームのルールによって逮捕されたりすることも。



参考リンク
囚人のジレンマ - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%9A%E4%BA%BA%E3%81%AE%E3%82%B8%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%9E
フェイクエンディング - 大西科学 http://onisci.com/518.html