一人称のマンガ

匿名ダイアリーで「一人称視点の漫画教えて」というのがありました。そこで想定してるのとは違うけれど、主人公の視点が絵にも反映しているマンガを思い浮かべました。
多くはオチに使われているので例示しにくいのですが、「火の鳥　復活編」なら最初から明らかになっているので大丈夫。
主人公は事故でいったんは死亡しますが、身体のほとんどを人工物に置き換えることで復活します。しかし、その後遺症で他の人が無機物のような異様な姿に感じられるようになってしまいます。マンガは、この主人公の認識にそった絵になっていて、ときどき他の人にはどう見えているのかというのも挿入されます。

絵の構図としては、一人称でも語り手を含む俯瞰した視点からになることがほとんどだと思います。レースゲームでいうと、運転席からの映像ではなく、上から見た自分の車も含んだ構図です。語り手が見たままを描いていることも無いわけではないけれど、部分的な描写でしょう。
絵ではなく小説のような文章でも似たような構図の違いはありそうです。

例えば、

• 私の運転する車からはＢの車が見え、バックミラーにはＣの車が迫っていた。
• 私の車は、Ｂの車の次で、Ｃの車の前に位置していた。

というのはどちらも一人称ではありますが、視点は少し違います。後者の方が俯瞰していて、客観寄りと考えられます。