Log of ROYGB

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法律は何も禁止なんかしてない

法律は何も禁止していないのだ、という主張を見かけることがあります。これは、法律は○○したら××という罰を与えると言ってるだけで、○○するなと言ってるのではないというようなことです。

確かに殺人罪でも人を殺してはいけないとは書いてありません。

第199条
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。
 

罰則が人の行動をしばっているという面は確かにあって、最近も侮辱罪の罰則が強化されました。他にも飲酒運転の罰則は前に強化されて、そのせいなのか飲酒運転は減っているようです。そうすると法律は何も禁止していなく、罰こそが法であるという説にも一理あるのではと思えてきます。

とは言っても、独占禁止法とか名前に禁止を含む法律もたくさんあるわけで、禁止していないという主張に無理があることは明らかです。

今年の4月から自転車でのヘルメット着用が義務付けられましたが、実はこの法律には罰則がありません。

第六十三条の十一 自転車の運転者は、乗車用ヘルメットをかぶるよう努めなければならない。

これは禁止の法律でもなく、○○しろということを定めています。そして違反しても罰はありません。つまり罰によって人の行動を定めているわけではありません。